スケール展開が難しいサブスク事業の構築に必要なツールを提供するRevenueCat

今回は「スケール展開が難しいサブスク事業の構築に必要なツールを提供するRevenueCat」についてご紹介します。

関連ワード （RevenueCat、サブスクリプション、資金調達等） についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。

サブスクベースのアプリを手がけるデベロッパー向けに一連のツールを提供するスタートアップRevenueCat（レベニューキャット）はシリーズBラウンドで4000万ドル（約44億円）を調達し、ポストマネーの評価額は3億ドル（約330億円）になった。サブスクアプリのスケール展開の難しさを身をもって知っているデベロッパー2人によって設立されたRevenueCatのソフトウェア開発キット（SDK）ソリューションでは、企業がサブスクそのものを加えるだけでなく、その後アプリストアが変更を加えてもアプリを維持するなど、サブスク事業を構築するのに必要なツールを提供する。また企業が広告や分析、あるいはアトリビューションで使っている他のツールでサブスクデータを共有することで企業をサポートしている。

資金調達ラウンドはY CombinatorのContinuity Fundがリードし、Index Ventures、SaaStr、Oakhouse、Adjacent、FundersClub、そしてBlinklistのCTO、Tobias Balling（トビアス・ボーリング）氏とAlgoliaの共同創業者で元CEOのNicolas Dessaigne（ニコラス・デサイン）氏が参加した。ラウンドとともにYC ContinuityパートナーのAnu Hariharan（アヌ・ハリハラン）氏がRevenueCatの取締役会に加わる。取締役会には創業者らに加えてIndexのMark Fiorentino（マーク・フィオレンティーノ）氏も名を連ねている。

RevenueCatのアイデアは、CEOのJacob Eiting（ジェイコブ・エイティング）氏と共同創業者でCTOのMiguel Carranza Guisado（ミゲル・カランザ・ギサド）氏がElevateで一緒に働きながらサブスクインフラを理解するのに苦戦したのちに湧いた。購読者の保持やライフタイムバリュー（顧客生涯価値）のような基本的な疑問の答えを理解するために数年かけて「サブスクのカオス」を紐解いたのち、2人は他のデベロッパーのためにこの問題を解くのをサポートすることに潜在可能性を見出した。

AppleとGoogleは企業がサブスク事業を構築するために実際に必要とするものに関して常に最先端状態を保っているわけではない、とエイティング氏は説明する。「進みながら学んでいるといった感じです。彼らは我々が必要としていたデータを提供することができなかったのです。そしてそれを行うためのインフラも重要でした」。

画像クレジット：RevenueCat

エイティング氏とギサド氏が2017年にRevenueCatに取りかかったとき、誰もそうしたものを作ってさえもいなかった。しかしスタートアップのツールと統合に対する需要は、成長中のサブセクションアプリマーケットで似たような問題に直面していたデベロッパーの共感を呼んだ。

RevenueCatのサービスを使うことで、デベロッパーはサブスク売上高や解約、LTV（ライフタイムバリュー）、購読者数、コンバージョンといった主要なメトリクスを表示するリアルタイムダッシュボードにアクセスできる。データはAdjust、Amplitude、Apple Search Ads、AppsFlyer、Branch、Facebook Ads、Google Cloud Intercom、Mixpanel、Segment、その他のツールやサービスの統合を通じて共有できる。

翌年、Y Combinatorのアクセラレーターから出発した後、RevenueCatはすぐに100のアプリで使われ始め、シードラウンドで150万ドル（約1億6000万円）を調達したときまでに追跡収益は100万ドル（約1億1000万円）を超えていた。

今ではRevenueCatはプラットフォームで6000超のアプリをサポートしており、同社のツールで管理されている追跡サブスク収益は10億ドル（約1099億円）を超える。このアプリの数はシリーズAで1500万ドル（約16億円）を調達した2020年8月時点の倍だ。

今回の追加の資金調達で、同社はさらに多くのデベロッパーにツールを使ってもらうためにサービスの価格を下げる。これまではチャートといくつかの統合のサービスは月120ドル（約1万3000円）、すべての統合へのアクセスは月499ドル（約5万5000円）としていた。この価格設定は大企業にとってはリーズナブルだが、月間売上高が1万〜5万ドル（約110万〜550万円）のロングテールのアプリデベロッパーに売り込むには難しいものかもしれない。

そしてRevenueCatは現在、固定価格ではなくアプリの売り上げのわずかな割合の料金を課そうとしている。月間追跡収益（MTR）が 1万ドル以上のデベロッパーは無料のサービスから始めることができ、チャートへのアクセスやウェブホックのサポート、インテグレーションの必要性など、需要が大きくなるにつれ月額8ドル（約880円）のStarterプランか、MTR1000ドル（約11万円）あたり月12ドル（約1300円）のProプランに移行できる。

「そうしたツールをデベロッパー、特に零細事業者に提供することをうれしく思います。というのも、『1万ドル以下のレンジ』から抜け出すのに必要なものかもしれないからです」とエイティング氏は話す。「フリーミアムの美点、あるいは真に寛大な無料サービスをもっていることは、あなたのツールを事実上あるものにします。あなたはソフトウェアサービスを提供するために可能な限り摩擦を取り除き、そして価格を正しく設定したら、我々はそうしていると思いますが、それに値する代償を受けます」と付け加えた。

RevenueCatは新たに調達した資金を、App StoreとGoogle PlayのサポートからAmazonのAppstoreを含むものへと事業を拡大するのにも使う計画だ。また、チームの増強も図る。

その見込まれる成長の一環として、同社はプロダクト責任者Jens-Fabian Goetzmann（ジーン・ファビアン・ゲッツマン）氏を採用した。同氏はMicrosoftでプロダクトマネジャーを、その後フィットネスアプリ8fitでプロダクト責任者を務めた。RevenueCatの従業員は現在30人で、今後はデザイン、プロダクト、エンジニアリング、セールスなどの部門で採用を進めて60人に増やす計画だ。

「世界はサブスクに向かっています。企業にとってこのモデルの構築はデベロッパーの数週間という時間を意味します」とYC Continuityのハリハラン氏は語る。「RevenueCatはデベロッパーがものの数分でサブスクを展開し、顧客データの真実のソースを創造するのをサポートします。デベロッパーは世界の問題に対するソリューションを作り出していて、デベロッパーが収益をあげ、成長し、そして最も熱心な顧客をサポートする方法を見つけ出せることは重要です。RevenueCatはサブスク2.0を構築することでそれを実行しています」。

関連記事
・Spotifyが米国で有料ポッドキャスト開始、2年間クリエイターの取り分は100％
・パン屋さんの課題を冷凍パン技術とITで解決するパンフォーユーが8000万円を調達
・ツイッターに月額330円サブスク「Twitter Blue」、間もなく登場か

画像クレジット：RevenueCat

【原文】

RevenueCat, a startup offering a series of tools for developers of subscription-based apps, has raised $40 million in Series B funding, valuing its business at $300 million, post-money. Founded by developers who understood the difficulties in scaling a subscription app firsthand, RevenueCat’s software development kit (SDK) solution gives companies the tools they need to build a subscription business, including not just adding subscriptions themselves, but maintaining them over time even as the app stores implement changes. It also aids by sharing subscription data with other tools the business uses, like those for advertising, analytics or attribution.

The funding round was led by Y Combinator’s Continuity Fund and included participation from Index Ventures, SaaStr, Oakhouse, Adjacent and FundersClub, as well as Blinklist CTO Tobias Balling and Algolia co-founder and former CEO Nicolas Dessaigne. With the round, YC Continuity Partner Anu Hariharan is joining RevenueCat’s board, which today includes Index’s Mark Fiorentino in addition to the founders.

Explains RevenueCat CEO Jacob Eiting, the idea for the company came about after he and co-founder Miguel Carranza Guisado (CTO) struggled to figure out subscription infrastructure while working together at Elevate. After years of untangling a “subscription mess” in order to figure out answers to basic questions like subscriber retention and lifetime value, they realized there was potential in helping solve this problem for other developers.

Apple and Google, Eiting explains, aren’t always up to date with what companies actually need to build subscription businesses. “They’re kind of learning as they go. They just weren’t able to provide us the data we needed, and then also the infrastructure to do that is non-trivial.”

Image Credits: RevenueCat

When Eiting and Guisado sat down to work on RevenueCat in 2017, no one else was even building anything like this. But the demand for the startup’s tools and integrations soon resonated with developers who had faced similar challenges in the growing subsection app market.

Using the service, developers can access a real-time dashboard that display key metrics, like subscription revenue, churn, LTV (lifetime value), subscriber numbers, conversions and more. The data can then be shared through integrations with other tools and services, like Adjust, Amplitude, Apple Search Ads, AppsFlyer, Branch, Facebook Ads, Google Cloud Intercom, Mixpanel, Segment and several others. 

After launching out of Y Combinator’s accelerator the following year, RevenueCat was soon live with 100 apps and had crossed $1 million in tracked revenue by the time it raised its $1.5 million seed round.

Today, RevenueCat has more than 6,000 apps live on its platform, with over $1 billion in tracked subscription revenue being managed by its tools. That’s double the number of apps that were using its service as of its $15 million Series A last August.

With the additional funding, the company will lower its pricing to put its tools in reach of more developers. Previously, it charged $120 per month for its charts and some of its integrations, or $499 per month for access to all integrations. This was affordable for larger companies, but could still be a difficult sell to the long tail of app developers where revenues ranged from $10K to $50K per month.

Now, RevenueCat will charge a small percentage of an app’s sales instead of a flat fee. Developers with up to $10,000 in monthly tracked revenue (MTR) can get started with the service for free and as their demands grow — like needing access to charts, support for web hooks, integrations and others — they can move up to either the Starter or Pro plans as $8/mo or $12/mo per $1,000 in MTR, respectively.

“I’m excited to give those tools to developers, especially on the small end, because it might be what they need to get out of that ‘less than $10K range,’ ” Eiting says. “Also, the beauty of freemium, or having a really generous free tier, is that it makes your tool the de facto — you remove as much friction as possible for providing software services and then, if you get your pricing right — which I think we have — it all kind of pays for itself,” he adds.

The company also plans to use the new funds to further invest in its business, expanding from App Store and Google Play support to include Amazon’s Appstore. It will also grow its team.

As part of its expected growth, RevenueCat recently hired a head of Product, Jens-Fabian Goetzmann, previously a PM at Microsoft and then product head at fitness app 8fit. Currently 30 people, in the year ahead, RevenueCat will grow to 60 people, hiring across design, product, engineering, sales and other roles.

“The world is moving toward subscriptions — and for companies, building out this model translates to weeks of developers’ time,” says YC Continuity’s Hariharan. “RevenueCat helps developers roll out subscriptions in minutes and creates a source of truth for customer data. With developers creating solutions to problems in the world, it’s important that they can find ways to monetize, grow, and support their most committed customers. RevenueCat is doing so by building subscriptions 2.0.”

（文：Sarah Perez、翻訳：Nariko Mizoguchi）

サブスクリプションとは何？ Weblio辞書

サブスクリプション（subscription）、サブスクリプション方式、または「サブスク」とは、製品やサービスを一定期間ごとに一定の金額（利用料）で提供するというビジネスモデルのこと。Weblio国語辞典では「サブスクリプション」の意味や使い方、用例、類似表現などを解説しています。

サブスクリプションとは - コトバンク

知恵蔵 - サブスクリプションの用語解説 - 消費者が財やサービスを購入するに当たって、具体物としての財の数やサービスの量、回数ではなく、それらを一定期間利用したり享受したりする権限の提供を受け、その資格を期間中保持することに対して対価を支払う契約のこと。元々は雑誌など...

サブスクリプションとは何ですか？レンタルの違いやおすすめ ...

 · サブスクリプション（サブスク）とは？. サブスクリプションとは、商品やサービスに代金を直接支払うのでなく、利用できる期間に支払うサービスの事で、一般的には 「定額制」 のサービスの事を指します。. 今までは、毎月、一定金額をお支払いくことで購読できる新聞や、月額プランに加入していただくことで映画やドラマを視聴できるNetflix (ネットフリックス ...

サブスクリプション - Wikipedia

サブスクリプション（英語: subscription ）は、定額料金を支払い利用するコンテンツやサービスのこと [1] [2]。商品を「所有」ではなく、一定期間「利用」するビジネスモデル [1] [3]。日本ではサブスクとも …

国内で使えるサブスクリプション50選 おすすめの定額制 ...

定額料金でモノや機能の利用権を得るビジネスモデル「サブスクリプション」形式のサービスを集めました。音楽、映像、ファッション、フード、車など、様々な分野でサブスクサービスが展開しています。

「Subscription」の意味や使い方 Weblio辞書

サブスクリプション（subscription）、サブスクリプション方式、または「サブスク」とは、製品やサービスを一定期間ごとに一定の金額（利用料）で提供するというビジネスモデルのこと。Weblio国語辞典では「Subscription」の意味や使い方、用例、類似表現などを解説しています。

サブスクリプションとは？サービスのメリット、デメリット ...

 · サブスクリプションは、「所有」ではなく「利用」に重きを置いたビジネスモデルであり、消費者はライフスタイルに合わせてより効率的かつ実用的に商品やサービスの提供を受けることが可能です。ステータスとして「所有」することの概念が

サブスクリプション（サブスクライブ）とは - IT用語辞典 e …

サブスクリプション【subscription / サブスクライブ / subscribe】とは、予約購読、購読料、会費、寄付(金)、出資(金)、応募、申込、加入、署名、承諾などの意味を持つ英単語。雑誌などの定期購読といった意味があり、ITの分野では会員制のサービスへの加入や、定額制のコンテンツ配信サービス、定期的に利用権を更新するソフトウェアの販売方式などを指すことが多い。

習慣が変わる、サブスクリプションおすすめ30選（定額）

おすすめのサブスクリプション（定額サービス）を30個ご紹介します。サブスクを利用することで、お金の節約と時間の有効活用ができます。スキルアップ、趣味、ビジネス、暮らしなどのカテゴリにまとめています。

サブスクリプションビジネスの事例11社を紹介｜ferret

今回は大手企業の導入も増えつつあるサブスクリプションとはどんなビジネスモデルなのか、そのメリットとデメリットを解説します。大手サービスのサブスクリプションも合わせてご紹介。今後の導入の参考にしてみてください。