Anonymousやサイバー犯罪集団、ロシアとウクライナの衝突を受け行動開始
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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
ウクライナとロシアの軍事衝突を受け、ハクティビスト集団のAnonymousや複数のランサムウェアグループは独自に行動を起こすと発表した。
Anonymousのメンバーらは米国時間2月24日、ロシア政府に対する攻撃を開始するとTwitterで発表した。Anonymousはロシア地方政府の複数のウェブサイトを改ざんしたり、ロシアの国営ニュース局RTを含むいくつかのウェブサイトを一時的に利用不能にしたりした。
またAnonymousは25日、ロシア国防省のウェブサイトのログイン認証情報を流出させると宣言した。
Anonymousのこうした行動の数時間前、Reutersはウクライナのキエフを拠点とするサイバーセキュリティ企業の共同創業者であるYegor Aushev氏の言葉として、同氏がウクライナ国防省のある高官から、ハッキングコミュニティーに向けて支援を求めるよう依頼されたと報じていた。Aushev氏によると、ウクライナ国防省は攻撃と防衛の双方の面でサイバー関係の人材を求めているという。
一方、ランサムウェアグループのContiとCoomingProjectは25日、ロシア政府を支持することを明らかにした。
Contiはロシア政府を全面的に支持すると公式に発表し、「どのような組織であっても、ロシアに対してサイバー攻撃や戦争行為を仕掛けるというのであれば、われわれは持てるリソースすべてを用いて敵対勢力の重要インフラに対して反撃を加えるだろう」と述べている。
多くの専門家は、この発表が24日のNBCの報道を受けたものだと解釈している。この報道によると、Joe Biden米大統領に対して、既にロシアのインフラに壊滅的な打撃をもたらすサイバー攻撃を遂行するための複数の選択肢が提示されているという。ホワイトハウスはこの報道を全面的に否定している。
Contiはその発表の少し後に内容を修正し、論調とともにロシア政府に対する支持のトーンを和らげた。修正された発表では、「西側の主戦論者がロシアの重要インフラや、世界のロシア語圏のいずれをも標的にするのであれば、(Contiは)報復措置としてすべての能力」を用いることになるとしている。
Contiの新たな発表には「われわれはいかなる政府とも同盟を結ばず、現在遂行されている戦争行為を糾弾する。しかし西側諸国は民間人を主な標的にして戦争行為を仕掛けることで知られているため、米国のサイバー攻撃によって平和的な市民の生活と安全が脅かされるのであれば、われわれは反撃のために自らのリソースを利用することになる」とされている。
ウクライナはDDoS攻撃、フィッシング攻撃、マルウェアなどの集中砲火に直面しており、その最中にこれらが発表された。
専門家らは、紛争に直接関係していないグループが特定の側につき、代理攻撃を仕掛けてくるという事態を特に警戒していた。さらに、北大西洋条約機構(NATO)の事務総長であるJens Stoltenberg氏の「サイバー攻撃は(北大西洋条約の)第5条(集団防衛)の発動要件を満たす可能性がある」という25日の発言についても専門家らは危惧していた。