「人間のような振る舞いが、スマートデバイスをもっと魅力にするかも」というMITの研究

今回は「「人間のような振る舞いが、スマートデバイスをもっと魅力にするかも」というMITの研究」についてご紹介します。

関連ワード (共同執筆者、示唆、部屋等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


2019年にJiboのロボットは最後の息を引き取ったのかもしれないが、MITの研究者は、このソーシャルロボットは何かを掴んでいたかもしれないと考えている。確かに数年前、世界は高価なソーシャルロボットに対する準備ができていなかったが、だからといって、その経験から得られたポジティブな要素がないわけではない。スマートホームの製品に、より人間らしい特性を持たせることには価値があるかもしれない。

MITのメディアラボチームは最近、スマートホームのインターフェースに人間の簡単なジェスチャーを付けることの価値について研究した論文を発表した。Jiboの前CEOであるCynthia Breazeal(シンシア・ブリジール)氏は現在、メディアラボに勤務しているが、本研究の共同執筆者4人の1人で往年の家庭用ロボットとGoogle NestやAmazon Echoを比較している。

この研究によると、ユーザーが何らかのかたちでソーシャルなヒントを提示することで、ユーザーとデバイスはお互いにより深く関わりを持つようになるという。これは、デバイスの顔 / スクリーンが回転して話者の視線に合うようになるという単純なことでもいい。

MITによると「最初の実験では、参加者はJiboのロボット、Amazon Echo、Google Homeと、何の変更も行わず対話しました。その結果、Jiboの方がより積極的で頼もしく、親しみやすいという意見が多くありました。ユーザーはJiboがより人間らしい人格を持っていると認識したため、Jiboと対話する可能性が高くなったと研究助手のAnastasia Ostrowski(アナスタシア・オストロフスキー)は説明する」という。

画像クレジット:Jibo

将来の研究では、ロボットが追加される可能性がある。AmazonのAstroは、人格を持ったローリングEchoのような存在で、有力な候補になると思われる。しかし、ロボットの機能をフルに発揮させるには、より高いコストがかかることは明らかだ。1500ドル(約17万1000円)のロボットは、大成功を収めたEchoシリーズにすぐに取って代わることはないだろう。

Echo Show 10のように、オブジェクトトラッキングを使って部屋の中でユーザーの後をついて回るデバイスもある。しかし、この技術は、Wall-Eのようなロボットと同じような温かみのある感情を呼び起こすものではない。「ユーザーは、改良されたAmazon Echo SpotがAmazon Echo Showよりも魅力的でないことに気づき、社会的な要素をともなわない反復的な動きは、ユーザーエンゲージメントを高める効果的な方法ではない可能性を示唆しています」とこの研究は指摘している。

また、ブランディングも、ユーザーのデバイスに対する認知に影響を与えることがわかった。

画像クレジット:Amazon


【原文】

Jibo may have breathed its last robotic breaths back in 2019, but researchers at MIT believe the social robot may have been onto something. Sure, the world wasn’t ready for a pricey social robot a few years back, but that doesn’t mean there aren’t some positives to take away from the experience — namely, the value of imbuing smart home products with more humanlike attributes.

A team at MIT’s media lab recently published a paper looking into the value of attaching simple human gestures to smart home interfaces. It’s worth mentioning up front here that former Jibo CEO Cynthia Breazeal, who currently works at Media Lab, was one of four co-authors of the study, which pitted the bygone home robot against a Google Nest and Amazon Echo.

According to the study, users are more likely to engage with both the device — and each other — more when it exhibits some form of social cues. That can mean something as simple as the face/screen of the device rotating to meet the speaker’s gaze.

Per MIT, “In the first experiment, participants interacted with a Jibo robot, Amazon Echo, and Google Home, with no modifications. Most found the Jibo to be far more outgoing, dependable, and sympathetic. Because the users perceived that Jibo had a more humanlike personality, they were more likely to interact with it, [research assistant Anastasia] Ostrowski explains.”

Image Credits: Jibo

Future studies will likely include additional robots — Amazon’s Astro seems like a prime candidate, effectively serving as a rolling Echo with a built-in personality. Obviously, however, full robotic functionality comes at a much higher premium. The $1,500 robot is not going to replace the wildly successful Echo line any time soon.

There are those devices, like the Echo Show 10, which follow the user around the room, using object tracking. Though that technology doesn’t engender the same sort of warm feelings as a Wall-E-like robot. “Users found the modified Amazon Echo Spot to be no more engaging than the Amazon Echo Show, suggesting that repetitive movement without social embodiment may not be an effective way to increase user engagement,” the study notes.

Branding, too, was found to have an impact on how users perceived the devices.

(文:Brian Heater、翻訳:Katsuyuki Yasui)

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