セキュリティライブラリーwolfSSLが耐量子計算機暗号(PQC)に対応、組み込み機器で通信が可能に
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本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
米国ワシントン州を拠点に組み込みシステム向けに軽量なセキュリティライブラリーを提供するwolfSSLは3月16日、主力製品の組み込みシステム向けセキュリティライブラリー「wolfSSL」が耐量子計算機暗号(PQC。耐量子暗号、ポスト量子暗号とも。Post-quantum cryptography)に対応したことを発表した。これにより、wolfSSLライブラリーを組み込んだ製品は、インターネットセキュリティーの標準プロトコル「TLS」上で、アプリケーションに変更を加えることなく、ポスト量子暗号による通信が可能になる。
現在、米国標準技術局(NIST)では、本格的な量子コンピューターの時代を見据えた耐量子計算機暗号の国際標準化を進めている。その候補として最終的に絞り込まれた技術のアルゴリズムを、オープンソースソフトウェア(OSS)プロジェクト「Open Quantum Safe」(OQS)が「liboqs」ライブラリーとして提供しており、wolfSSLはこれを実装し、組み込みシステムで利用できるようにしたということだ。
すでに、現在提供されている最新バージョン「wolfSSL 5.2.0」で耐量子計算機暗号に対応している。TLSで試すサンプルプログラムとその使用法の説明は、「wolfSSLのポスト量子暗号対応」で公開している。