DNPが米Nearと協業–人流データを活用したOMO型サービスを提供
今回は「DNPが米Nearと協業–人流データを活用したOMO型サービスを提供」についてご紹介します。
関連ワード (マーケティング等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
大日本印刷(DNP)は米Nearと協業し、リアルの人流データを活用したOMO(Online Merges with Offline)型マーケティングサービスの提供を開始する。同サービスは、オンライン/オフラインデータの解析・連動やデジタル広告の配信など、企業のマーケティング活動を支援する。
同サービスを活用して実施した大手小売企業での実証実験では、人流データの解析によって来店客への理解が深まり、Nearの広告配信で従来のデジタル広告と比較して約300%増の反応が得られた。これにより1.69倍の来店が促進され、競合店の顧客流入にもつながったという。
Nearは、世界規模でリアルの行動データを保有し、企業のマーケティング支援やビックデータ解析、デジタル広告サービスなどを展開している。今回の協業によりDNPは、本人の同意を前提に取得した消費者の位置情報と基盤になる地図情報を人工知能(AI)で解析し、高精度なターゲティング広告の実現に取り組む。DNP独自の広告取引経済圏「DNP Marketplace」に今回、プライバシーに配慮したOMO型のNearサービスを組み込み、各企業へサービスを提供する。
OMO型のNearサービスは、国内の約5千万人がスマートフォンなどのアプリ利用を通して提供している位置情報と、約500万件の場所データをマッチングさせ、匿名の状態で消費者の行動を可視化する。これらの人流ビッグデータを用いることで、実店舗などの利用者やその近くにいる消費者を抽出するほか、匿名の消費者の来店までのルート(起点、滞在地、訪問先など)を確認できる。
さらに、これらのビッグデータやマッチングデータなどと、企業が保有する会員データと連動させることで、店舗を訪問したりサービスを利用したりする会員の行動や好みなどの理解につながるとしている。
これらの取り組みによって、実際に来店した消費者にデジタル広告を配信し、さらなる来店を促進するという。また、地点名、ランドマーク、店舗名、ブランド名といった地図上の情報と年齢層や性別といった消費者の情報を指定することで、来店者数を可視化し、その対象者に広告を配信できる。加えて、デジタル広告を用いたキャンペーンの際に、各広告の識別IDと対象店舗などの地点を登録することで、キャンペーン実施後の来店者の計測が可能となる。
DNPは今後、実店舗を保有する小売・不動産・金融サービス・観光・レストラン・自動車などの業界の企業や公共施設などに同サービスを提供する。また、DNP Marketplaceを生かし、リアルの人流データとオンラインの行動データの連動を強化して、企業のマーケティング支援を拡充する。