データの民主化をサポートしPLG戦略の達成を支援–Amplitude・米田氏
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2023年に向けたIT企業のトップメッセージや年頭所感を紹介する。
Amplitude 日本カントリーマネージャー 米田匡克氏
昨年は国際的な危機とともに、記録的な物価上昇や経済不安が生じるなど、困難の多い1年となりました。このような状況の中、企業は新規顧客の開拓、顧客離れの回避、変化し続ける消費者のニーズへの対応、社内業務の効率化など、さまざまな課題に対するアプローチとしてデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させています。さらに、新型コロナウイルスの影響による人々の生活様式の変化に伴い、自社アプリやウェブサービスなどのデジタルプロダクトへの投資拡大が広がりました。その結果、デジタル上におけるユーザーとの接点や日々の消費行動に関する大量のデータを収集することが、今や企業にとって当たり前となりつつあります。
こうした状況の中、Amplitudeでは2023年、企業のデータ活用に関する認識が変化すると考えています。
2022年には、4月に施行された改正個人情報保護法や、GoogleやAppleなどの大手テクノロジー企業によるプライバシー保護の強化、クッキーやサードパーティーデータの廃止などが見られました。こうした動向を踏まえ、今後はあらゆる企業によって、ファーストパーティーデータの収集・分析ツールへの投資が拡大すると予想されます。ファーストパーティーデータは収集できるデータが限られていると捉えられる傾向にありますが、実際にはプロダクトにおいて有効な機能だったり、ユーザーが使いづらいと感じている機能、期待している結果につながるユーザー行動など、カスタマージャーニーに対する理解をさらに一段階深めることができます。さらに、ファーストパーティーデータはプロダクトの運営企業以外の組織に共有されないため、ユーザーのプライバシーを保護しつつ、行動に関するデータを収集し、顧客体験の向上につなげることができます。
Amplitudeでは2023年、企業のフォーカスは膨大なユーザーデータの「収集」から、デジタルプロダクトの改善示唆を導き出す「分析」のフェーズに移行すると考えています。現在、多くの企業はその活用方法を明確に定めず、データの収集と保管に膨大な費用と時間を費やしています。しかし今後は景気後退の影響も鑑み、費用対効果が見込めないデータ収集への投資は減少し、デジタルプロダクトを改善するための施策につながる、高品質なインサイトを重視する企業が増加していくでしょう。
そこで、訪問者数や売上推移などを示す従来のデジタルマーケティングではなく、新規ユーザーの開拓、リテンション、エンゲージメント、コンバージョンに寄与するファーストパーティーデータやプロダクトアナリティクスを用いることが、企業にとって不可欠となるでしょう。また、これらの分析結果を用いることで、顧客の好みや行動変容を理解し、より効果的なキャンペーン施策を計画できるほか、新規ユーザーの獲得やリテンション向上を実現するデジタルプロダクト開発の改善策に活かすことができるようになります。
このようなデータドリブンな運用でデジタルプロダクトを改善するに当たり、プロダクトを事業成長の中心に据えたプロダクト主導戦略(Product Led Growth:PLG)という考え方の重要性も高まってくるでしょう。Amplitudeが2022年11月に発表した直近の調査によると、新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛の動きが世界中で広まった後、ウェブサイトやアプリの利用が伸び、ポストコロナ時代に突入しつつある現在も、2021年8月から2022年8月の間、日本国内の1日当たりのデジタルプロダクトの利用は23.9ポイント上昇しています。
デジタルプロダクトにおけるユーザー体験が、顧客との最大の接点となった今、企業はデジタルプロダクトを事業の軸とした上で、成長戦略を導き出さなければなりません。Amplitudeは、エンジニアやデータサイエンティストでなくても簡単にデータを分析し、プロダクトの改善・成長示唆を抽出できるプラットフォームを提供することにより、組織内でのデータの民主化をサポート、PLG戦略の達成を支援して参ります。