ゲーム要素で人気のEdTech「Kahoot!」がCleverを最大540億円で買収、米国での事業を拡大
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オスロ拠点の人気EdTechのKahoot!（カフート）はゲーミフィケーション教育を大きなビジネスに育て、ユーザーが独自の学習ゲームを作るプラットフォームを構築した会社だ。同社はK-12教育（幼稚園から高校までの教育）を充実させるため、そして米国で事業を拡大させるためにClever（クレバー）というスタートアップを買収する。Cleverは、米国のK-12教育機関の65％が現在使用しているデジタル学習クラスルームに参加している教育関係者、学生、学生の家族のために1つのサインオンポータルを構築した。特定のパフォーマンスマイルストーンを満たすかにもよるが、現金と株式で行う買収取引でのCleverの評価額は4億3500万〜5億ドル（約470億〜540億円）になるとKahoot!は述べた。
引き続きCleverの米国での事業を成長させる、というのが計画だ。同社は現在175人を雇用しており、Kahoot!の安定したEdTechソフトウェア、サービスとともにグローバル展開も拡大する。
「CleverとKahoot!はどちらも目的主導型の組織です。教育について、そしてあらゆる学習者の可能性を解き放つことについて同じくらい情熱的です」とKahoot!のCEOであるEilert Hanoa（アイラート・ハノア）氏は声明で述べた。「今回の買収を通じて、学校、教師、生徒、保護者、生涯学習者といった当社のすべてのユーザーにより良いサービスを提供するための教育イノベーションでのコラボにかなりの可能性を見出しています。そして、Cleverのユニークなプラットフォームを世界中で提供するために当社のグローバルスケールを活用します。Tylerと彼のチームをKahoot!に迎えることを楽しみにしています」。
買収のニュースは、オスロに上場している時価総額43億ドル（約4670億円）のKahoot!が好調だった第1四半期決算を発表した日に明らかにされた。決算の中で同社はまた、教師向けのホワイトボードツールのプロバイダーであるWhiteboard.fiの買収を完了したことにも触れた。買収額は公開されなかった。
Kahoot!に好調をもたらした流れはCleverやその他のEdTech企業にとっても追い風となった。CleverはもともとY Combinatorの卒業生で「教育のTwilio」になるというビジョンを持って設立された。そのビジョンには、数多くある学生サインオンシステムと教育データベースを利用することができるようにする、統一された方法の構築が含まれていた。EdTechサービスを構築している人がプロダクトを展開し、より多くの顧客（学校、教師、生徒、家庭）をプロダクトに呼び込むのを簡単にするのが目的だ。決済、一般的な金融サービス、そして通信をともなう教育はかなり細分化されたマーケットだということが明らかになり、Cleverはそうした複雑さをなくすための方法を見つけ出したいと考え、他社が参入しやすくするためにAPIの裏に複雑さを隠した。
これまでにCleverは、600社ほどのソフトウェアプロバイダーや同社のSSO（シングルサインオン）を統合したアプリデベロッパーが参加しているマーケットプレイス（専門用語ではアプリケーションギャラリー）も構築し、学校や教育委員会が使えるEdTechツールの数を継続して増やすための方法となった。これは新型コロナウイルスパンデミックの拡大で学校が対面授業を完全にオンラインに切り替えることを余儀なくされた2020年においてはかなり重要だった。
Cleverは学校と投資家どちらからも多くの関心を集めた。8万9000校以上の学校に、そして幼稚園から高校までの全米の1万3000の校区の65％で利用されているとCleverは話す。ここには米国で最も大きい100の校区のうち95の校区が含まれている。これは毎月ログインする学生2000万人と、560万の学習セッションにつながっている。
一方、投資サイドでは、Cleverはかなりすばらしい一連の投資家から資金を調達してきた。Paul Graham（ポール・グレアム）氏やSam Altman（サム・アルトマン）氏のようになYCの現・元パートナー、GSV、Founders Fund、Lightspeed、Sequoiaなどが含まれる。Cleverの調達額は6000万ドル（約65億円）弱で、これは最近では控えめな額のように聞こえるかもしれない。しかし同社はEdTechが今ほどホットで注意を引くような業界ではなかった2012年から事業を展開していて、2016年以来、資金調達していないことを考えて欲しい。同社が事業として正しいことを行なっている証拠だ。
実際、Cleverは2021年の売上高を4400万ドル（約47億7800万円）と予想している。過去3年の年間売上高成長率は約25％で「すべてのキャッシュをサービスの開発に再注入しながら、キャッシュフローニュートラルベース」で事業を展開してきた、とKahoot!は指摘した。
Kahoot!自体はパンデミックによって好調で、リモート学習とリモートワークのお陰で売上高は大きく伸びた。過去12カ月のアクティブアカウントは前年比68％増の2800万で、行われたゲームの回数は2億7900万回（28％増）、ゲームの参加者は16億人超だった（24％増）。第1四半期の有料購読は76万で、うち25万5000人が「仕事」で使い、27万5000がスクールアカウント、そして23万が「家庭と勉強」部門での使用だった。年間経常収益は現在6900万ドル（約74億9400万円）で、2020年同期の1800万ドル（約19億5500万円）からアップした。その一方で、実際の四半期売上高は、前年の420万ドル（約4億5600万円）からアップして1620万ドル（約17億5900万円）だった。
DisneyやMicrosoft、Softbankといった企業から出資を受けているKahoot!は事業拡大のために多くの買収を行ってきた。Cleverはこれまでで最大のものとなる。
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画像クレジット：Kahoot!
【原文】
Kahoot, the popular Oslo-based edtech company that has built a big business out of gamifiying education and creating a platform for users to build their own learning games, is making an acquisition to double down on K-12 education and its opportunities to grow in the U.S. It is acquiring Clever, a startup that has built a single sign-on portal for educators, students and their families to build and engage in digital learning classrooms, currently used by about 65% of all U.S. K-12 schools. Kahoot said that the deal — coming in a combination of cash and shares — gives Clever an enterprise value of between $435 million and $500 million, dependent on meeting certain performance milestones.
The plan will be to continue growing Clever’s business in the U.S. — which currently employs 175 people — as well as give it a lever for expanding globally alongside Kahoot’s wider stable of edtech software and services.
“Clever and Kahoot are two purpose-led organizations that are equally passionate about education and unleashing the potential within every learner,” said Eilert Hanoa, CEO at Kahoot, in a statement. “Through this acquisition we see considerable potential to collaborate on education innovation to better service all our users — schools, teachers, students, parents and lifelong learners — and leveraging our global scale to offer Clever’s unique platform worldwide. I’m excited to welcome Tyler and his team to the Kahoot family.”
The news came on the same day that Kahoot, which is traded in Oslo with a market cap of $4.3 billion, also announced strong Q1 results in which it also noted it has closed its acquisition of Whiteboard.fi, a provider of whiteboard tools for teachers, for an undisclosed sum.
The same tides that have been lifting Kahoot have also been playing out for Clever and other edtech companies.
The startup was originally incubated in Y Combinator and launched with a vision to be a “Twilio for education“, which in its vision was to create a unified way of being able to tap into the myriad student sign-on systems and educational databases to make it easier for those building edtech services to scale their products and bring on more customers (schools, teachers, students, families) to use them. As with payments, financial services in general, and telecommunications, it turns out that education is also a pretty fragmented market, and Clever wanted to figure out a way to fix the complexity and put it behind an API to make it easier for others to tap into it.
Over time it built that out also with a marketplace (application gallery in its terminology) of some 600 software providers and application developers that integrate with its SSO, which in turn becomes a way for a school or district to subsequently expand the number of edtech tools that it can use. This has been especially critical in the last year as schools have been forced to close in-person learning and go entirely virtual to help stave off the spread of the COVID-19 pandemic.
Clever has found a lot of traction for its approach both with schools and investors. With the former, Clever says that it’s used by 89,000 schools and some 65% of K-12 school districts (13,000 overall) in the U.S., with that figure including 95 of the 100 largest school districts in the country. This works out to 20 million students logging in monthly and 5.6 billion learning sessions.
（文：Ingrid Lunden、翻訳：Nariko Mizoguchi）
ノルウェー - Wikipedia
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