SASはこれからどう進化していくのか–SAS Japan手島新社長に聞く

今回は「SASはこれからどう進化していくのか–SAS Japan手島新社長に聞く」についてご紹介します。

関連ワード (CIO/経営、トップインタビュー等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 データ分析ソリューションを提供する米SAS Institute(以下、SAS)が事業拡大に向けて一大攻勢をかける構えだ。その日本法人SAS Institute Japan(以下、SAS Japan)で陣頭指揮を執るのが、4月28日付で同社 代表取締役社長に就任した手島主税氏だ。同氏にSASの一大攻勢の中身を聞いた。

 「SASはこれから大きく進化していく」

 手島氏は、SAS Japanが7月27日に都内で開催したプライベートイベント「SAS INNOVATE ON TOUR」の基調講演でこう切り出した。SASがこれから事業拡大に向けて一大攻勢をかける“号砲”ともいえる発言だ。果たして、どんな攻勢をかけていくのか。

 実は、手島氏には同イベントの基調講演やその直後のグループインタビューとともに、社長就任の1カ月後、そして同イベント後日の単独インタビューと取材を重ねてきた。本記事ではそれらを集約して、SASの攻勢の中身を明らかにしていきたい。

 まずは、SASについて改めて紹介しておこう。米国ノースカロライナ州で1976年に創業したSASは、「Statistical Analysis System Institute」(和訳:統計分析システム研究所)というフルネームが示すように、コンピューターで統計分析を行うシステムを研究開発するために8つの大学が成り立ちに関わったデータ分析ソフトウェアのパイオニアであり、老舗ベンダーだ。

 同社のソフトウェアをはじめとしたソリューションは、金融や製造をはじめ幅広い業種の企業や団体、教育機関が導入しており、株式非公開企業ながらも、これまで着実に成長を続け、年間30億ドルを超える売り上げ規模を持つ。また、これまで株式非公開にこだわりを抱いてきたと見られる同社だが、2021年7月には、2024年までに新規株式公開(IPO)を実行するための準備に入る意向を発表した。こうした動きからもSASの攻勢への姿勢を感じ取ることができる。

 現在の主力製品は、データ分析・管理基盤の「SAS Viya」だ。SAS Viyaについては最新のベンチマーク調査で、処理スピード、拡張性、費用対効果において競合製品を上回っていると発表している。

 SAS Japanの社長に就任した手島氏についても経歴を紹介しておこう。同氏は、1998年に日本ヒューレット・パッカードへ入社し、親会社の米Hewlett-Packard勤務などを経て、2014年に日本法人の執行役員 HPサーバー事業統括本部長を歴任。2015年にセールスフォース・ドットコム(現セールスフォース・ジャパン)に入社し、執行役員、常務 執行役員 アライアンス本部長を経て、2017年12月に日本マイクロソフトに入社。執行役員 常務としてクラウド&ソリューション事業本部長やインダストリアル&製造事業本部長を歴任した。外資系ITベンダーでオンプレミスやクラウドサービスのインフラからアプリケーションまで幅広い事業に携わってきた形だ。そして、心機一転、SAS Japanのトップに就いた格好だ。

 手島氏は社長に就いた理由について、1カ月後の取材で次のように述べている。

 「長い歴史がある企業ながら新たなステージへ向けた変革に挑戦しているからだ。IPOの予定もさることながら、AIとアナリティクスを活用した業界別ソリューションの拡充に今後3年間で10億ドルを投資するなど、果敢な取り組みが目白押しだ。このタイミングで日本法人のリーダーをやらせてもらえるのは、自分にとっても大きなチャンスだ」

 そして同氏は、社長就任3カ月後の上記イベントの基調講演で、SASがこれから大きく進化していくために、SAS Japanが注力していく戦略分野を「日本変革への役割」と銘打って明らかにした。

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