SmartHR、人事評価シート10万件のデータから制度の傾向分析
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SmartHRは12月27日、クラウド人事労務ソフト「SmartHR」で作成された10万枚の人事評価シートから企業の評価制度について傾向を分析し、その結果を発表した。
SmartHRには人事評価機能が搭載されており、同機能を利用する企業の規模は従業員数が101〜500人、501〜2000人、2001人以上の企業がそれぞれ30%以上を占めており、企業規模にはあまり偏りがないとSmartHRは見ている(図1)。
業種別では、卸売/小売業の企業が約24.6%と最多だった。一方、10~20%未満以上の業種が4つ、3~10%未満の業種が7つあり、幅広い企業で利用されている。こうした結果から同社は、人事評価の効率化に対して、規模や業種に関係なく多くの企業が課題を感じていると推察している(図2)。
評価期間の開始月に当たる「人事評価シートの月別開始数」を見ると、新年度を迎える4月とその半年後の10月に多くの評価シートが作成されている。また、一部の企業では契約更新に向けた意向の確認や評価を実施していることから、6月にも評価シートの作成が一定数見られる(図3)。
人事評価は仕事への動機づけや人材育成、報酬や査定の決定に影響を与える重要な業務である一方、人事評価制度の運用に課題を感じている企業は多い。その背景には、人事評価業務にかかる工数と心理的負荷の高さなどがあるとSmartHRは見ている。
2021年8月に同社が実施した「人事評価業務」に関する調査では、担当者の46%が評価シートにまつわる工数の負荷を感じており、40%以上が評価作業に対して心理的負担を感じていると分かった。また、評価業務において紙と表計算ソフトなどのツールを併用している担当者ほど、工数の負荷と心理的な負担が大きいという。人事評価業務を全てシステム化している企業は3割にとどまるため、多くの企業においてペーパーレスが課題になっていると同社は説明する。
SmartHRでは、人事担当者の「人事評価の納得感を上げたい」「人事評価プロセスのムダを減らし、人事業務の質を向上させたい」などの声を受けて、2021年10月に人事評価機能の提供を開始した。同機能は、SmartHR内の従業員情報を活用できるほか、評価シートや評価フローをカスタマイズできるため、担当者の業務負荷削減につながるとしている。また、評価プロセスや結果の可視化により、従業員の納得感向上も期待されるという。