大阪市、生成AIを市民サービスや庁内業務に活用へ–PwCコンサルティングと共同検証
今回は「大阪市、生成AIを市民サービスや庁内業務に活用へ–PwCコンサルティングと共同検証」についてご紹介します。
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PwCコンサルティングと大阪市は、9月1日付で生成AIの活用に向けて連携協定を締結すると発表した。市民サービスや庁内業務における生成AI活用の可能性や課題、その解決方法などを共同検証する。実施期間は9月1日~11月下旬を予定している。
大阪市は、2023年3月にDX戦略「Re-Designおおさか~大阪市DX戦略~」を策定。同戦略の下、市民サービスの高度化や庁内業務の効率化を企図した生成AIの導入について検討が開始され、高い効果が期待できる業務やサービスの検証、職員への教育やリスク対策など、具体化に向けた課題整理が求められていた。
大阪市の生成AI導入に向けては、「ユースケースの具体化」「業務トライアル、研修の実施」の2つに取り組む。
ユースケースの具体化では、「広報記事の文章作成業務」を対象に、先行導入事例や技術動向からの仮説立て、また職員へのニーズ調査を通し、想定ユースケースとして具体化する。このユースケースに関連したデータを学習させた上で生成AIが出力する回答について、要約や絞り込み、市役所職員というユーザー属性の考慮といったチューニング(プロンプトエンジニアリング)を行い、より精度が高い、業務に活用できる内容に改善する。
業務トライアル、研修の実施は、チューニングしたモデルを実際の業務に適用し、業務効率化や品質向上の効果測定を行う。また、職員から回答精度や使用感に関するフィードバックを集め、さらなるチューニングを進める。生成AIについて正しく理解するための職員研修も実施する。職員は基本的な技術的理解を深めるほか、利用するメリットや注意点を学び、適切な生成AIの活用方法を身に付ける。
PwCコンサルティングは、今回の共同検証から得られる知見を生かし、今後も大阪市と生成AIの本格導入に向けた協議を継続する。他の自治体への展開も検討していくとしている。