Google、イーサネットをさらに高速にするハードウェア支援型の新トランスポート技術「Falcon」を公開

今回は「Google、イーサネットをさらに高速にするハードウェア支援型の新トランスポート技術「Falcon」を公開」についてご紹介します。

関連ワード (ディレイ、再送信、高速性等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、Publickey様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


Googleは、イーサネットでさらなる高速通信を実現するハードウェア支援型の新しいトランスポートレイヤの技術「Falcon」を、米カリフォルニア州サンノゼで開催されたデータセンター向けハードウェアを対象としたイベント「2023 OCP Global Summit」で発表したことを明らかにしました。

AIや機械学習のような大規模かつ高速性を要求される処理が増え続けるデータセンターにおいて、より高速なネットワーク技術への要求も高まっています。Falconはこうしたニーズに対応するための技術だと説明されました。

Falconは複数の技術の集合体

Falconは複数の技術の集合体となっており、ハードウェア支援型トランスポートレイヤーとして信頼性、高性能、低レイテンシーを実現するよう設計されています。

Falconを構成する技術は下記に示されているように、エンドホストにおけるスケーラブルなトラフィックシェイピングを実現する「Carousel」、ホストネットワーキングへのマイクロカーネルアプローチを行う「Snap」、ディレイによるシンプルかつ効果的な混雑の管理を行う「Swift」、TCPのロス検出アルゴリズム「RACK-TLP」、シンプルかつ効果的なロードバランスを混雑信号により行う「PLB」、混雑信号の「CSIG」などです。

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Falconは下図のように全体としては3層構造の中央に位置する部分であり、Falconの上位レイヤ(ULP:Upper Layer Protocol)としてRDMAやNVM Express、カスタムプロトコルにマッピングできる拡張性も備えています。

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一方でFalconの下位レイヤーは、広帯域でありながら損失の多いデータセンター内のイーサネットにおいて低遅延を実現するために、ハードウェア支援によるきめ細かなラウンドトリップタイム(RTT)測定、ハードウェア制御によるフローごとの柔軟なトラフィックシェーピング、そして高速かつ正確なパケット再送信などの技術が用いられています。

2023 OCP Global Summitで発表されたFalconは、Ultra Ethernet Consortium、インテル、シスコ、ジュニパー、Arista Networksなど業界の幅広い組織からエンドースメントを受けており、今後のイーサネットの高速化技術としてのサポートの拡大とさらなる開発が進められると見られます。

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