バンダイナムコが注力する「IP軸戦略」とグループ横断のデータ分析組織とは
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バンダイナムコネクサスは、バンダイナムコグループが掲げる「IP軸戦略」を推進する企業。2017年に設立され、IPファンとのエンゲージメント向上を仕組み化で支援する「ファンゲージ(Fangage)」の開発/運営、リアル商品との連動が可能なブラウザーゲーム配信プラットフォーム「enza」の提供に加え、グループ横断のデータ戦略を推進している。
バンダイナムコグループでは、パーパス「Fun for All into the Future」の下、IP軸戦略をグループ最大の強みに位置付け、リアルからデジタルまで幅広い領域で事業を展開している。同社によると、IP軸戦略とは、「IP(キャラクターなどの知的財産)の世界観や特性を生かし、最適なタイミングで、最適な商品・サービスとして、最適な地域に向けて提供することにより、IP価値の最大化を図ること」を目指したものになる。バンダイナムコネクサスは、そのために必要な仕組みを立案・構築し、グループ各社に展開する役割を担っている。
バンダイナムコネクサスのデータ戦略部は、グループ各社の事業データを集約・分析し、戦略立案や意思決定へ貢献することを目的としたデータ分析の専門組織になる。プロダクト分析による収益向上を担う「プロダクトアナリティクスオフィス」、データ活用による課題解決を推進する「データストラテジーオフィス」、学術的観点で高度な分析を実施・研究する「データサイエンスオフィス」で構成される。
バンダイナムコネクサス データ戦略部 データストラテジーオフィス データインフラストラテジーセクション セクション長の吉村武氏によると、社員数は2023年11月現在で60人を超え、業務委託なども含めると100人を超える規模だという。
バンダイナムコグループは、IP軸戦略の進化に向けて、グループの各事業領域に分散していたデジタル/フィジカルのファンデータを一元管理するデータ基盤「データユニバース」の整備を進めている。
バンダイナムコネクサス データ戦略部 ゼネラルマネージャーの松浦遼氏は、「データユニバースはグループ横断のデータ活用プロジェクトであり、さまざまな事業のファンデータを集約・分析することで、データドリブンな意思決定を推進している」と説明する。加えて、「プロジェクトでは、まず各事業の課題を明らかにし、そこからデータの可視化や分析によって知見を得て、ビジネスプロセスへの実装につなげている」と語った。