AIスタートアップのセレブラス、2023年は「絶好調の年」–ビジネスモデルの変化で
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人工知能(AI)市場を支配しているNVIDIAのGPUは供給不足の状態にあるが、今のところ、競合企業であるAMDやIntelのチップの売り上げが急増したりはしていない。しかしそのことが、新たなコンピューティングモデルの構築に役立つかもしれない。
AIコンピューティング分野のスタートアップであるCerebras Systemsの共同創業者で最高経営責任者(CEO)のAndrew Feldman氏は、「最近では、状況によってはNVIDIAの代わりになり得る企業が1つ台頭している」と述べている。Cerebrasは、世界最大のチップを使用した巨大なAI向けコンピューターである「CS-2」を販売している企業だ。
Feldman氏らは、4年前からNVIDIAのGPUと競合するコンピューターを販売し始めたが、その後、思いがけないことが起こった。同氏は、Cerebrasの事業がハイブリッドになりつつあることに気づいたという。これは、従来の個別のシステムを販売する事業よりも、Cerebrasが数カ月かけて作った大規模並列システムを、専用AIクラウドコンピューティングサービスとして顧客の代わりに運用する事業の方が売上高がはるかに大きくなったためだ。
Feldman氏は米ZDNETの取材に対して、同社のビジネスは「完全に変わった」と語った。「顧客は、1台か2台のマシンを購入して1台のマシンで1週間ジョブを実行するよりも、(クラウドサービスモデルで)16台のマシンを使って数時間で終わらせる方を選んでいる」と同氏は話した。
その結果Cerebrasは、「ハードウェアの販売で金額は大きいが数が少ない取引をする一方、自社のクラウドの管理に多くの時間と労力を割く方向に向かっている」という。
Cerebrasは、米コロラド州のデンバーで米国時間11月12日から開催されたスーパーコンピューティングに関するカンファレンス「SC23」で、同社のAIクラウド事業の拡大に関する最新状況を明らかにした。
同社はこのカンファレンスで、大規模なAIコンピューター「Condor Galaxy 1」(CG-1)の構築を完了したと発表した。CG-1は、アラブ首長国連邦のアブダビに本社を置く、設立5年目の投資会社であるG42向けの製品として作られたものだ。
Cerebrasは、地球から2億1200万光年離れた渦巻銀河にちなんで命名されたCondor Galaxyを構築中であることを、7月に発表していた。このマシンは、CerebrasのCS-2を64台繋ぎ合わせたものだ。