フィデアHD、炭素会計プラットフォームサービスを導入–投融資先の炭素排出量の算定を効率化

今回は「フィデアHD、炭素会計プラットフォームサービスを導入–投融資先の炭素排出量の算定を効率化」についてご紹介します。

関連ワード (CIO/経営、カーボンニュートラル(脱炭素)等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 フィデアホールディングス(フィデアHD)は、炭素会計プラットフォームサービスを導入した。同サービスを提供する日立システムズが発表した。1月15日から稼働を開始しているという。

 フィデアグループは荘内銀行および北都銀行との経営統合により、2009年に東北初の広域地方銀行グループとして誕生した。今回の導入は、東北の金融業界として初めての取り組みだという。このサービスを通じて、投融資先企業に対するファイナンスド・エミッション(金融機関の投融資先のGHG排出量)算定への取り組みを支援する。

 なお炭素会計プラットフォームサービスは、Persefoni社が開発したもので、日立システムズが同社とリセラー契約を結び提供している。

 フィデアHDは、政府が主導する「2050年カーボンニュートラル宣言」の実現に向けて、地域のグリーントランスフォーメーション(GX)支援にも注力していた。しかし人員が限られる地方の金融機関にとって、自社や投融資先の炭素排出量の算定をいかに効率化するかが大きな課題となっていた。

 そこで、投融資先の排出量算定において効率化を図るため、算定から排出量削減までのトータルサポートが可能な日立システムズから炭素会計プラットフォームサービスを導入することにしたという。

 Persefoni社の炭素会計プラットフォームサービスは世界中で多くの企業に導入されているが、特に金融機関から支持を得ているという。その理由として、金融向け炭素会計パートナーシップ(Partnership for Carbon Accounting Financials:PCAF)に基づく排出ロジックやグローバル排出原単位を実装していることが挙げられている。また削減プランニングツールや多様な分析・可視化機能を提供していることも理由の1つだ。

 削減プラニングツールによって、自社独自あるいはSBTi(Science Based Targets initiative:科学に基づく気候目標を設定した組織・企業間のコラボレーション)の削減目標を管理するだけでなく、目標達成に向けた削減施策を計画することもできるとしている。

 分析・可視化機能では、投融資先企業の排出状況を比較しやすくするモジュールが提供されている。このモジュールは売上炭素強度や加重平均カーボンインテンシティー(Weighted Average Carbon Intensity:WACI)など、ポートフォリオ管理を行う上で金融機関が一般的に使用している指標を活用できる。これにより金融機関は投融資先企業のサステナビリティーを厳密に評価し、投融資によるリスクや機会を適切に管理できるようになるという。

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