顧客の課題に適した生成AI活用プログラムを展開–AWSジャパン、金融ビジネス戦略

今回は「顧客の課題に適した生成AI活用プログラムを展開–AWSジャパン、金融ビジネス戦略」についてご紹介します。

関連ワード (クラウド等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 アマゾン ウェブ サービス ジャパン(AWSジャパン)は2月29日、金融ビジネス戦略に関する説明会を開催した。同社は2021年に金融ビジネス戦略「Vision 2025」を掲げ、これまで金融ビジネスの変革を支援してきた。

 説明会に登壇したAWSジャパン 執行役員 金融事業統括本部 統括本部長の鶴田規久氏は、2021年にVision 2025の第3ステージとして提示した「金融ビジネスを変革する戦略パートナー」について、「単なるインフラプロバイダーからお客さまのトップライン、成長戦略に貢献するようなところでわれわれは支援をしていきたいという意思表示をした」と改めて振り返った。

 同氏は、顧客が抱える課題として「既存の枠組みを超えたビジネスモデルへの挑戦」「パンデミックなどを経て変化した顧客との接点」「予測できない未来に耐えうる回復力(レジリエンス)の獲得」「変革を実現する組織と人材の育成」を抱えているとし、今後AWSジャパンは生成AIを活用し、顧客課題を起点にしたビジネス変革を支援していくという。

 これまでの具体的な取り組みとしては、Amazon Web Services(AWS)が提供する生成AI基盤サービス「Amazon Bedrock」を活用したハンズオントレーニングを、2023年の秋頃から2024年2月まで金融関連の顧客向けに開催したという。既に数十社の金融機関がAmazon Bedrockを活用して金融サービスや商品の開発を試行している。

 鶴田氏によると「ユースケースを持ってくる金融機関のお客さまは、事務作業の生産性を上げる概念実証(PoC)が多い。例えば、クラウドのディテクションやサービスコンタクトの窓口などに生成AIを当てはめて試すユースケースが多かった。そして、いよいよ一部の金融機関のお客さまの中で、自社の『顧客の接点』に展開する動きも出てきている」と話す。

 2024年度の注力領域として鶴田氏は「生成AIの活用」を挙げ、ユースケースの検討から技術検証、プロジェクトの立ち上げ、運用の拡大まで支援するという。各フェーズに対応するプログラムを設け、「お客さまの“ジャーニー”に合わせて提供していく」と説明した。

 また、設計から運用まで、各フェーズに対応したレジリエンシー支援のサービスやプログラムも提供する。中でも、「金融リファレンスアーキテクチャ日本版」の拡張を計画しており、サイバーセキュリティやレジリエンスに対応したサンプルアプリの提供や、「メインフレーム連携」「低レイテンシーワークロード」のリファレンスを追加することで「金融情報システムセンター(FISC)の要求するレベルに対応するようなシステムを提供できる環境が整ってきていると感じている」と同氏は述べた。

 加えて、クリティカルなワークロードに対するレジリエンシーの向上を支援するため、AWSのエンタープライズサポートのオプションとして「AWS Incident Detection and Response」と「AWS Countdown/Countdown Premium」を紹介。AWS Incident Detection and Responseは、エンタープライズサポートの初期初動を従来の15分以内から5分以内に短縮し、インシデント解決の加速を図る。AWS Countdown/Countdown Premiumでは、移行時やピーク対応時に安全で安定した運用をサポートするという。

 鶴田氏は最後に「顧客起点を徹底的にこだわるというAWSの“DNA”を生かし、サービスのイノベーション、レジリエンスの足元を固めながらさまざまなサービスの展開を進めていく」と今後の展開を語った。

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