姫路市、AI音声認識で児童相談記録作成時間を削減–相談後の対応の質向上に期待

今回は「姫路市、AI音声認識で児童相談記録作成時間を削減–相談後の対応の質向上に期待」についてご紹介します。

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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 兵庫県姫路市は、児童相談記録の作成時間を削減するため、AI音声認識ソリューション「AmiVoice Communication Suite」を活用した実証実験を実施し、残業時間を約66%削減する成果を上げた。同サービスを提供するアドバンスト・メディアが発表した。

 AmiVoice Communication Suiteは、AI音声認識「AmiVoice」を搭載した電話応対向けソリューション。通話内容の全文テキスト化に加え、感情解析、話題抽出、複数通話の同時モニタリング、資料表示による応対支援などの機能を備えている。クラウド版/オンプレミス版、リアルタイム/バッチ認識処理に対応する柔軟な運用ができる。

 姫路市こども家庭総合支援室(現:子育て支援室)では、1月から2カ月間、AmiVoice Communication Suiteを活用し、相談者と担当者の通話内容をリアルタイムでテキスト化。通話終了後にテキストを参照しながら編集し、相談記録作成時間の削減効果を検証した。

 その結果、記録作成に要する残業時間が、実証前の月平均16時間から月平均5.5時間へと大幅に短縮されたという。記録の質も向上し、年休取得率も改善が見られた。

 また、記録作業の残業時間削減により、相談後に経過確認を行うアドバイザー会議や支援方針の検討を行う個別ケース会議など、職員間での情報共有の時間が確保できるようになった。職員からは、「メモを取らずに話に集中できる」「テキスト化された文面で自身の対応を振り返ることができる」などの声が寄せられたという。

 今回の実証実験では、「三層分離」に対応したAmiVoice Communication Suiteの環境を構築し、「マイナンバー系」から音声認識や通話詳細、応対履歴などを確認できるようにすることで、自治体の基準を満たしたセキュアな環境での利用を実現した。

 従来、同支援室では電話での聞き取りが多く、記録作成に多くの時間を費やしていたという。また、電話対応後に記録を作成していたため、迅速な情報共有が困難だった。さらに、時間外労働の大半を記録作成業務が占め、本来の業務である相談内容の解決に向けた時間が圧迫されていた。

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