NECと筑波大、顔映像から浮腫の度合いを推定する技術開発
今回は「NECと筑波大、顔映像から浮腫の度合いを推定する技術開発」についてご紹介します。
関連ワード (ビッグデータ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
NECと筑波大学は、浮腫(むくみ)の度合いを人工知能(AI)で顔映像から推定する技術を開発した。NECは2024年度の実用化を目指している。
この技術では、顔映像のみで浮腫の有無やその度合いを推定できる。技術検証では、39人の透析患者データ、約2万枚の画像を活用。その結果、正解率85%で浮腫の有無を判別し、体重変化の平均絶対誤差0.5kgで浮腫の度合いを推定できると確認した。この平均絶対誤差については、人が外観から判断が難しい浮腫の変化を判別できる水準であり、疾患の悪化の早期発見につながるとしている。
同技術では浮腫と相関のある体重を教師データとして用いることで、浮腫の有無や度合いを高精度に事前学習する方式を開発。複数の患者の顔映像を用いて顔に現れるさまざまな浮腫の情報を抽出するAIモデルを基にすることで、利用する患者のデータが少量でもその浮腫に合わせたAIモデルを転移学習し、推定精度を高められるという。転移学習とは、事前学習したモデルを出発点として、新たなデータを用いて学習する手法。
人物の顔の検出には、NECの顔認証技術を応用することで、迅速かつ正確な検出が可能となる。通常のカメラ映像で推定するため、スマートフォンやタブレット端末を利用でき、利便性も高いとしている。
両者は今後、同技術の向上に向けてデータの集積に取り組み、医療介護/ヘルスケア分野での具体的応用についても探索するという。