SpaceX、バックパックに収まるモバイルアンテナ「Starlink Mini」を発売
今回は「SpaceX、バックパックに収まるモバイルアンテナ「Starlink Mini」を発売」についてご紹介します。
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SpaceXの衛星インターネットがずっと持ち運びしやすいものになる。宇宙を利用したインターネットプログラム「Starlink」で知られる同社は、バックパックに収まるほど小型のモバイルミニアンテナを発売した。
SpaceXの最高経営責任者(CEO)であるElon Musk氏は、「X」(旧Twitter)でこの製品を発表し、「今それを組み立てたところで、宇宙を経由してこの投稿を書いている。5分もかからなかった。バックパックで容易に運べる。この製品は世界を変えるだろう」と述べている。
Musk氏は続いて、接続速度テストの結果とされるものを投稿した。テスト結果は下り100Mbps、上り11.5Mbpsで、レイテンシー(遅延)は23ミリ秒だった。
SpaceXによると、599ドル(約9万5600円)の「Starlink Mini」は、米国内のどこであろうとインターネット接続を提供し、月額30ドル(約4800円)で通信量の上限は50GBだという。使用量が50GBを超えると、1GB当たり1ドル(約160円)の料金がかかる。だが、「接続サービスが高額すぎて手を出しにくい人や、まったく利用できない人が世界中にいる。当社の目標は、特にそういう人たちのためにStarlinkの価格を下げることだ」と述べているため、599ドルはアーリーアダプター向けの価格なのかもしれない。
Starlink Miniは、重量が約1.1kg、寸法が約30cm×約25cm×約3.8cmで、A4サイズの紙よりわずかに大きいくらいだ(ただし、当然ながら紙よりずっと厚みがある)。通常のStarlink用パラボラアンテナより相当に小型で軽量なうえ、消費電力もかなり少ない。野外でStarlink Miniの安全性を保ちたいと心配しているなら、マイナス30度から50度までの気温で動作するよう設計されており、IP67の防塵・防水性能を備えていることを知っておこう。
SpaceXによると、米国では早期アクセスのリリースとして「数量限定」でStarlink Miniを販売中だという。今のところ、招待メールを通じて一部の顧客にしか提供されていない。
関心があったとしても、ちょっとした問題点がある。SpaceXは、Starlinkのレジデンシャルサービスを利用している顧客へアップセルとしてしかStarlink Miniを提供していない。少なくとも米国では、すでに顧客である人しかStarlink Miniを購入できない。Starlink Miniが発売された米国以外の国(コロンビア、エルサルバドル、グアテマラ、パナマ)では、そういった条件がないようだ。
移動体通信接続がない場所に行くことが多い場合、Starlink Miniには非常に大きな可能性がある。だが、既存のレジデンシャルサービス用アカウントへの紐づけが必要とされたままなら、多くの人にとってそれが障壁になるだろう。