自律型AIソフトウェアエンジニアの「Devin」、CrowdStrikeで動かなくなったPCの修復作業をAWS上で自動化できると開発元が説明

今回は「自律型AIソフトウェアエンジニアの「Devin」、CrowdStrikeで動かなくなったPCの修復作業をAWS上で自動化できると開発元が説明」についてご紹介します。

関連ワード (手順、活用、論理的等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、Publickey様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


自律型AIソフトウェアエンジニアの「Devin」を開発しているCognition AIは、先日発生したCrowdStrikeによるセキュリティソフトウェアのバグによってPCが動作不良を起こすインシデントについて、Devinへの自然言語での指示によってAWS上の仮想マシンであれば復旧作業を自動化できるとして、模した環境でのDevinによる復旧作業のデモを公開しました。

Fixing a cloud virtual machine bricked by the CrowdStrike outage is an ideal job for AI agents like Devin.

Nobody wants to do it, but it needs to be done — millions of times. Delegating these tasks to AI frees up engineers to do more interesting work.

Here’s Devin’s fix: pic.twitter.com/jK8pbcN8sD

— Cognition (@cognition_labs) July 20, 2024

CrowdStrikeのインシデントでは、影響を受けたPCが正常に起動できなくなるため、復旧するためにはPCをセーフモードで起動して原因となるファイルを削除するなどの作業を1台ずつ手作業で行う必要があります。

Devinはソフトウェアとして実装されている存在であるため、物理的なPCを操作して復旧作業を行うことはできませんが、例えばAWSのクラウド上に仮想マシンとして実装されているPCであれば、外部から論理的に操作することが可能です。

今回のCognition AIによる説明は、こうした仮想マシンとしてリモートで利用されていたPCに対して、Devinに自然言語で説明することによりCrowdStrikeのインシデントからの復旧作業を自動的に行わせることができる、という能力をデモで示しました。

企業によってはVDIなどを構築し、仮想マシンとしてのPCをリモートアクセスして従業員に利用させているケースも少なくありません。そうしたケースではDevinは情報部門にとって役に立つものになる可能性を示すことになります。

開発元が示したデモの内容を見ていきましょう。

PlaybookでDevinに手順を指示

Devinには、繰り返しに多様な作業を行う場合の手順や完了条件などを示すための「Playbook」と呼ばれる形式での指示が可能となっています。

参考:自律型AIソフトウェアエンジニア「Devin」が早くも進化、人間が作業のガイドラインなど情報提供、Slackでのやり取りもできるように

CrowdStrikeインシデントに対する復旧作業でも、このPlaybookが活用されています。

下記がデモ画面におけるPlaybookで、具体的には復旧対象となる仮想マシンを終了させ、ストレージボリュームをデタッチ。別の仮想マシンでUbuntuを起動して、先ほどのストレージボリュームをアタッチしてマウントし、インシデントの原因となっているファイルを削除したら、ストレージボリュームを復旧対象のマシンに戻して起動する、という手順になっています。

fig

Playbookで指示を出すと、Devinは内容を把握して作業を開始。ときどき進捗を報告してくれます。

fig

少なくとも手作業でこうした作業を繰り返すよりも、Devinにやってもらった方が早くて正確だと言えそうです。

この詳細について、同社のブログ「Cognition | Using Devin to Recover from the CrowdStrike Outage」で解説しています。

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