ネットアップ、インテリジェントデータインフラ戦略を強化–CEOが明かす成功への4つのポイント
今回は「ネットアップ、インテリジェントデータインフラ戦略を強化–CEOが明かす成功への4つのポイント」についてご紹介します。
関連ワード (ストレージ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
NetAppは、米国時間9月23日から3日間にわたり、ラスベガスで年次カンファレンス「NetApp INSIGHT」を開催している。データとインテリジェンスの時代に向けて同社は「データとAIの橋渡し」をするという。開催初日の基調講演には、最高経営責任者(CEO)のGeorge Kurian氏が登壇した。
AIにより、データの重要性がさらに高まった――ストレージベンダーとして創業32年目を迎えるNetAppは、1年前よりデータインフラにインテリジェンスを統合した「インテリジェントデータインフラストラクチャ・カンパニー」を標榜している。Kurian氏は、「あらゆるタイプのデータに対応し、ブロック、ファイル、オブジェクトとあらゆる方法で、あらゆるワークロードをサポートする統合データストレージを提供する」と説明する。
2024年のテーマは「N-POWERED」だ。NetAppの技術のパワーを使って、インテリジェントなデータインフラを構築するというものだ。
「現在、われわれはデータの収集とアナライズという点で、3番目のフェーズにある」とKurian氏。第1のフェーズとは、データの作成をデジタル化し、ビジネスプロセスアウトプットを記録にすること。第2のフェーズとは、データの縦断的な履歴を残して、ビジネスプロセスについて時系列を超えた傾向やトレンドを追跡すること。そして、現在の第3のフェーズは、利用できるツールの機能が向上し、データを統合して幅広い範囲で分析することにより、これまで得られなかった洞察を得ることができるとする。
NetAppは、ストレージOS「ONTAP」を基盤に、ストレージ、インテリジェントなサービスなどが動く製品ポートフォリオを持つ。ソフトウェア主導であり、早期からハイパースケーラー3社(Amazon Web Services、Microsoft、Google Cloud)と提携し、NetAppの名称が入ったストレージサービスをクラウド上で提供している
その1つが、「Azure NetApp Files」だ。Microsoftの「Azure」でネイティブに動くストレージサービスであり、2019年5月に一般提供が開始された。MicrosoftでAzure Coreプレジデントを務めるGirish Bablani氏によると、「SAP、Oracleといった要求が厳しいワークロードの移行でよく利用されている」とのこと。その事例として紹介されたのが、コカ・コーラ ボトラーズジャパンだ。
コカ・コーラ ボトラーズジャパンは、大規模な「SAP DB2」環境をクラウドに移行するに当たってAzure NetApp Filesを採用し、5カ月で移行を完了したという。「その間、運用停止時間はゼロ」とBablani氏。移行後1カ月で総所有コスト(TCO)は30%改善し、アプリケーションの性能は40%以上の改善が図られた。災害復旧の時間は90%改善したという。
NetAppがここ最近強化しているのは、ブロックストレージになる。今回のイベントでは、1年半ぶりにオールフラッシュのブロックストレージ「NetApo ASA A-Series」を刷新した。60秒で設定できるなどのシンプルさ、スケールアップとスケールアウトの両方が可能というパワフルさ、そして、求めやすい価格が特徴だという。AIでは、NVIDIAとの協業を通じて、「NetApp AFF A90/NetApp ONTAP」が、NVIDIAのハイエンド用AIデータインフラの「DGX SuperPOD」認定を取得したことなども発表している。
ストレージではこのほかにも、この1年間に「AFF」ブランドで展開するフラッシュストレージのポートフォリオで、最高位となるAシリーズ、キャパシティフラッシュのCシリーズの刷新などを行っている。
これらに加えてデータのセキュリティ、プライバシー、ガバナンスのための機能も統合し、購入の方法も柔軟にしている。