1on1ミーティングと従業員のウェルビーイングに相関–チームスピリット

今回は「1on1ミーティングと従業員のウェルビーイングに相関–チームスピリット」についてご紹介します。

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 働き方改革プラットフォーム「TeamSpirit」シリーズを展開するチームスピリットは7月20日、記者説明会を開催し、同社が実施した「ビジネスパーソンのウェルビーイングに関する実態調査」の結果を発表した。これによると、1on1ミーティングの実施状況と従業員のウェルビーイング(肉体的、精神的、社会的に満たされている状態)には相関があるという。

 同調査は、IT/コンサルティング企業に勤める20~59歳の部下がいないビジネスパーソン800人を対象とし、6月17~19日にインターネットで行った。回答者の世代を26歳以下(Z世代)、27~42歳(Y世代)、43~59歳(X世代)に分類し、従業員数が299人以下を中小企業、300~999人以下を中堅企業、1000人以上を大企業として分析している。

 まず同調査では、現在勤めている会社の満足度を聞いたところ、55.5%が「満足している」「どちらかと言えば満足している」と回答をした。世代別で見ると、Z世代の満足度は全体平均より6.1ポイント高く、Y世代は2.5ポイント低かった。

 「満足している」「どちらかと言えば満足している」の理由(3項目まで選択可)の上位3つは、「働きやすい環境が整備されている」(62.6%)、「ワークライフバランスが保たれている」(50.9%)、「心地の良い人間関係がある」(33.6%)だった。

 逆に「満足していない」「どちらかと言えば満足していない」の理由(同)の上位3つは、「給与・待遇が良くない」(65.1%)、「働きやすい環境が整備されていない」(31.6%)、「ウェルビーイングでない」(25.0%)だった。

 「総合的に見て、現在の自分にとって良いと思える会社で働いているか」という質問に対しては、55.9%が「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」と回答した。所属先の企業規模が大きい人ほど、自分にとって良いと思える会社で働いている傾向にあると同社は指摘する(図1)。

 上司との1on1ミーティングの頻度について聞いたところ、「半年に1~3回程度」が41.5%と最多で、全体の61.4%が「少なくとも半年に1回は経験している」と回答した。一方、「自分にとって良いと思える会社で働けていると思わない」と答えた人のうち、39.0%が「ほとんど、もしくは全く行われていない」とした(図2)。

 説明を行ったコーポレートコミュニケーションチーム・マネージャー エバンジェリストの荻島将平氏は「1on1ミーティングを行っていない企業では、従業員が自分にとって良い会社ではないと思う傾向が強くなってしまう。1on1ミーティングが全てではないが、ウェルビーイングと密接な関係があるといえる」と説明した。

 世代別に見ると、Z世代で「月に1回以上行われている」と回答した割合は33.7%と全体平均より13.8ポイント高く、X世代で「ほとんど、もしくは全く行われていない」と答えた割合は28.6%と全体平均より4.0ポイント高かった。

 1年に1回以上1on1ミーティングを受けていると回答した人に「1on1ミーティングを通したマネジメントでは、勤務時間や業務工数、有給取得数など勤務状況のデータが活用されているか」と聞くと、50.9%が「十分活用されている」「一部活用されている」と答えた。「自分にとって良いと思える会社で働いている」と回答した人に絞ると、59.0%が「十分活用されている」「一部活用されている」とした。

 最後に「ウェルビーイングで働くことにつながる上司の行動や姿勢」(3項目まで選択可)の上位3つは、「部下とコミュニケーションを図り、メンバーの声に傾聴してくれること」(32.3%)、「部下が達成したい目標を達成するようサポ―トしてくれること」(25.8%)、「前向きであること」(24.4%)だった。同社は、4位の「部下の成功と幸せに関心を持ってくれること」(22.3%)にも注目すべきだとしている。

 同社が提供するTeamSpiritは、勤怠/就業/工数管理、経費精算、電子稟議(りんぎ)など、従業員が日常的に利用するツールを一元化したクラウドサービス。複数の機能が連携することで、従業員の出社から退社までの活動データが集まる仕組みとなっている。収集したデータを分析し、各メンバーの働き方を可視化することで、生産性の向上につながるという。

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