研究成果の迅速な公開とオープンサイエンス推進に向け、本格的プレプリント(査読前論文)サーバーJxivが3月24日公開

今回は「研究成果の迅速な公開とオープンサイエンス推進に向け、本格的プレプリント(査読前論文)サーバーJxivが3月24日公開」についてご紹介します。

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本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


科学技術振興機構(JST)は3月11日、査読前の研究論文(プレプリント)を公開するためのプレプリントサーバー「Jxiv」(ジェイカイブ。https://jxiv.jst.go.jp/)の運用を、2022年3月24日から開始すると発表した。arXiv(アーカイブ)をはじめ、プレプリントの公開が世界的な流れになっていることから、JSTは、研究成果の迅速な公開とオープンサイエンスの推進を目指してJxivを構築した。

研究論文を発表するには、学術誌に投稿し、査読や修正を経て掲載され、一般に公開されるという流れになる。しかし、査読や修正には長くて数年の時間がかかることもある。そのため研究成果をいち早く公開して研究コミュニティーに貢献しようと、プレプリントを公開する研究者がいる。それがこのコロナ禍で研究成果の早急な共有が求められるようになり、プレプリントの公開が急増したという。一方、日本にはプレプリントを公開できる本格的なサーバーがなかったため、世界に比べてその公開数は少なかった。

Jxivには、自然科学、人文学、社会科学、学術融合領域などすべての研究分野のプレプリントを、国内外から投稿できる。論文は日本語でも英語でも構わない。ただし投稿には、研究者のための識別コード「ORCD」と、JSTが運営する研究者用情報データベース「researchmap」のIDを所有していることが条件となる。

投稿されたプレプリントは、スクリーニングを経て、論文や研究データの国際的な識別子「DOI」(Digital Object Identifier)と、再利用のためのライセンス条件が付与され、オープンコンテンツとして公開される。学術誌から出版されるまでの間に改版することも可能。学術誌で査読付き論文として出版・公開された後もJxivでの公開は継続される。プレプリントの投稿、公開、閲覧はすべて無料(閲覧の際には、専門家の査読を経ていない点に注意)。

学術誌から出版される前に研究成果を公開できるようにすることで、「研究者自身の研究が加速するだけでなく、研究コミュニティー全体の活性化も期待できます」とJSTは話している。

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