死後のデータをどう扱うべきか–中国のネットユーザーがデジタル遺産で論議
今回は「死後のデータをどう扱うべきか–中国のネットユーザーがデジタル遺産で論議」についてご紹介します。
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2021年の話だが、中国ネット界隈の一部で死後の「データ」、いわゆるデジタル遺産が話題になった。デジタル遺産というと、電子マネーや仮想通貨、デジタル化された金融資産などが挙げられるが、ここではネット交流サイト(SNS)アカウントなどの個人情報を、ユーザーの死後どのように扱うべきか考察する。
例えば、Appleは「iOS 15.2」に「デジタル遺産」機能を追加した。これはユーザーの死後、iCloud上の特定のアカウントデータにアクセスできる人を5人まで設定できるサービスになる。同社が2021年6月に開催の開発者向けイベント「WWDC 2021」で発表すると、騰訊(テンセント)は後を追うように、同社のユーザーが死亡した際にデジタル資産を引き継げると表明した。
このタイミングでデジタル遺産に注目が集まった。中国版Twitterとも呼ばれている「微博」(ウェイボー)では、次のようなアンケートを実施してネットユーザーから回答を得ている。
回答結果を見てみると、「デジタル遺産は重視しているし、自分の人生をデータとして残したい」というのが多数派のようだ。しかし、「プライバシーの問題を考えると自分の情報は見せたくない」という姿勢も見てとれる。
では、どのようなデータを見せてよい/見せてはいけないと考えているのだろうか。「死後に見られたくないデータは?」という質問には「閲覧記録」(27.3%)、「ショートメール」(16.4%)、「アクセス記録」(13.7%)、「購入記録」(12.1%)とプライバシーに関する項目が続く。
一方で、「ファイル」「アプリデータ」「写真」「音声」などの回答はそれぞれ1%前後と、ごくわずかであり、SNSを公開したままにするのをためらう中国人は少ないと解釈できる。