富士通と帝国データバンク、「日本版eシール」社会実装に向けて実証実験–国内初

今回は「富士通と帝国データバンク、「日本版eシール」社会実装に向けて実証実験–国内初」についてご紹介します。

関連ワード (クラウド等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 富士通と帝国データバンク(TDB)は、国内初となる、デジタル文書の発行元企業の真正性を証明する技術「日本版eシール」の社会実装に向けた実証実験を、4月1日から約6カ月間実施する。

 日本版eシールは、デジタルデータの起源(発行元)と完全性を保証する技術であるeシールの日本版。先行している欧州適格eシールなどとの将来的な連携のため、日本版eシールに関する技術・設備・審査・運用基準・規格の決定は喫緊の課題となっている。

 実証実験では、富士通のデジタルトラスト技術とTDBの保有する企業の存在証明に関するナレッジを用いて日本版eシールを付与するトラストプラットフォームを6月までに構築し、実業務で想定されるデジタル文書の受け渡しに日本版eシールを付与し、その有用性を検証する。

 さらに9月までに、複数企業間での実業務を想定し、日本版eシールを付与したデジタル文書の受け渡しを実施する予定だ。具体的には、メールおよびクラウドサービスで受け渡しされるデジタル文書に、構築したトラストプラットフォームで日本版eシールを付与し、その有用性を検証する。なお、4月から民間企業の協力先を募集する予定。

 現在、デジタル文書の真正性証明には「電子署名」や「PDFパスワード」などにより、文書作成者の証明や文書自体の改ざん防止が行われている。これらの方式では文書作成者個人の証明や改ざん防止は可能であっても、企業・組織が発行した文書であるという法人による真正性証明ができないという課題がある。さらに、文書のデジタル化の必要性がコロナ禍で急速に高まりを見せたこともあり、迅速な社会実装に向けて、今回の取り組みが実施されるに至った。

 両社は今後、日本とは規格が異なる欧州の法人向けデジタル署名との連携もめざし、日本の企業が、その欧州支社や欧州拠点の別企業との取引でも日本版eシールを活用できる技術・仕組みを開発していく。またTDBは「欧州適格eシール」の利用も開始しており、今回の実証実験も併せてeシールを含むトラストサービスへの取り組みを加速していく。

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