短い動画で数学や科学を学ぶインドのエドテックスタートアップDoubtnutが約33億円調達

今回は「短い動画で数学や科学を学ぶインドのエドテックスタートアップDoubtnutが約33億円調達」についてご紹介します。

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本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


Doubtnut(ダウトナット)は、生徒が短いビデオを使って数学や科学の概念を学び、習得するのを支援するインドのスタートアップ企業だ。同社はインド最大のEdTech(教育テクノロジー)企業であるByju’s(バイジュース)からの買収オファーを断った数カ月後、新たな資金調達ラウンドで3100万ドル(約33億円)を調達した。

インドのグルグラムに本社を置くDoubtnutは、3年前に設立された。同社の発表によると、今回の3100万ドルを調達したシリーズBラウンドは、SIGとJames Murdoch(ジェームズ・マードック)が設立した投資会社のLupa Systems(ルパ・システムズ)が主導したとのこと。既存の投資家であるSequoia Capital India(セコイア・キャピタル・インディア)、Omidyar Network India(オミダイア・ネットワーク・インディア)、Waterbridge Ventures(ウォーター・ブリッジ・ネットワーク)もこのラウンドに参加しており、同社のこれまでの資金調達額は約5000万ドル(約53億3000万円)となった。

Doubtnutのアプリでは生徒が問題となる写真を撮り、機械学習と画像認識を使用して、短い動画で答えを得ることができる。この動画は、生徒に問題の解くための指示を、ステップ・バイ・ステップで提供する。

このアプリは複数の言語に対応しており、Doubtnutによると、これまで獲得した250万人以上のデイリーアクティブユーザーが、合計で月に6億分をアプリに費やしているという。ユーザーの半数以上は、過去12カ月間に初めてインターネットに接続するようになったと、同社では述べている。

Doubtnutは、第6学年(中学1年生)から高校生までの生徒を対象に、9つの言語で6500万問以上の問題を収録したバンクを開発したという。他のいくつかの人気のあるEdTech企業とは異なり、Doubtnutはそのアプリが、小さな町や都市の学生にも使用されていると述べている。「現在の顧客ベースは、85%がインドの上位15都市以外から来ています。また、60%のユーザーはステートボード学校の生徒であり、そこでは一般的に地元の言語で授業を受けています」と、同社は述べている。

TechCrunchは2020年、Byju’sが1億5000万ドル(約160億円)でDoubtnutを買収しようと交渉中であると報じたがその後、Byju’sは買収額を引き下げ、両社の交渉は終了した。

ジェームズ・マードック氏は先月、Uday Shankar(ウデイ・シャンカール)氏と再び組むことを発表した。シャンカール氏はインドでマードック家が、後にDisney(ディズニー)に買収されたStar(スター)の事業を起ち上げる際に、マードック氏を手伝った人物だ。シャンカール氏はマードック氏と協力して、インドにおけるLupaの取り組みを「加速させる」と、2021年1月にマードック氏は語っていた。Lupaはこれまで、インドでニュースアグリゲータやソーシャルアプリを展開しているDailyHunt(デイリーハント)をはじめ、十社前後のスタートアップを支援してきた。

「Doubtnutは、すべての生徒、特にインドの主要都市以外に住む生徒の学習成果を向上させるというビジョンを持って設立されました。私たちは地元言語によるコンテンツ開発を専門としており、テクノロジーを利用して、この大規模なターゲット層の人々のために、手頃な価格のソリューションを開発しています」と、Doubtnutの共同設立者で最高経営責任者(CEO)を務めるTanushree Nagori(タヌシュリー・ナゴリ)氏は述べている。

「SIGは世界的な教育技術企業に投資してきた経験が豊富で、Lupa Systemsは世界クラスのビジネスを構築し、インパクトの高い技術を活用してきた無類の経験を持っています」と、彼女は続けた。

このスタートアップ企業は、今回の資金を投入することで、より多くの言語サポートを追加し、現在カバーしている科目の範囲を拡大する予定だという。Doubtnutはまた有料コースの導入も計画している。

画像クレジット:Sattish Bate / Hindustan Times / Getty Images


【原文】

Byju’s is in advanced stages of talks to acquire Doubtnut, a two-year-old education learning app, as the Indian edtech giant looks to expand its reach in smaller cities and towns in the world’s second-largest internet market.

Three sources familiar with the matter told TechCrunch that the acquisition offer from nine-year-old Byju’s values the younger startup between $125 million to $150 million. The talks haven’t finalized yet and its terms could change or the deal could fall apart, the sources said.

A separate source familiar with the matter said that Facebook-backed Unacademy also held preliminary talks with Doubtnut but they are no longer engaging while some investors have suggested the startup to remain independent. Sources requested anonymity as they are not authorized to talk about private matters.

Byju’s and Unacademy declined to comment. So did, Sequoia Capital India, which has backed Byju’s, Unacademy, as well as Doubtnut. One of Doubtnut’s founders did not respond to a text message sent to them Friday afternoon.

The sudden interest in Doubtnut comes as the two-year-old New Delhi-based startup’s app has attracted millions of new users in recent months, most of whom live in smaller cities and towns across India.

Byju’s, which has over 55 million registered users, has a better hold on urban Indian cities. The startup sees Doubtnut as a way to expand its reach in tier 2 and tier 3 Indian markets and tackle the online learning opportunities in a more comprehensive way.

Image Credits: Doubtnut

Doubtnut, which has raised $18.5 million to date including $15 million in its Series A financing round earlier this year, allows students from sixth grade to high school solve and understand math and science problems in local languages. The Doubtnut app enables students to take a picture of the problem and uses machine learning and image recognition to deliver the answers through short videos.

In late January, Doubtnut said it had amassed over 13 million monthly active users across its website, app, YouTube and WhatsApp channels. More than 85% of its users at the time came from outside of the top 10 cities in India, the startup said in a statement then.

Byju’s currently leads the online edtech market in India. The startup announced on Friday that it had raised fresh capital from Mary Meeker’s Bond. The new deal valued Byju’s at $10.5 billion, TechCrunch reported earlier today. Byju’s and Doubtnut share Tencent as a common investor.

(文:Manish Singh、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

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