グーグル「Firebase」に複数のアップデート–アプリ開発をシンプルに、高速に
今回は「グーグル「Firebase」に複数のアップデート–アプリ開発をシンプルに、高速に」についてご紹介します。
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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
アプリ開発はますます複雑化している。開発者はさまざまなプラットフォーム向けにビルドしなければならず、デバイスのフォームファクターも増えている。セキュリティやスケーラビリティなどの対応が必要な要件も増加しており、高まる顧客の期待にも応えなければならない。Googleは、こうした対応を迫られている開発者を支援するため、同社のバックエンドアプリケーション開発プラットフォームである「Firebase」に一連のアップデートをリリースする。
Firebaseの製品責任者であるFrancis Ma氏は、米ZDNetの取材に対して、「私たちが投資しているのは、開発者が、必ずしも製品の差別化につながらないような問題を解決できるようにすることだ。例えば、バックエンドインフラの構築やそのスケーリング、セキュリティ、サードパーティーAPIの統合などの作業がそれにあたる」と語った。それによって、開発者は「顧客の期待に応え、ユーザーがいるところにリーチするために必要なこと」に集中できるようになると同氏は言う。
開発者向けカンファレンス「Google I/O」で発表されたアップデート内容の多くは、よく使われているGoogleの開発者向け製品や、ツールの広範なオープンエコシステムと、Firebaseの連携を改善することを主眼にしたものだ。これらアップデートは、Firebaseを使用している300万人以上の開発者に影響を与える。
アップデートの主な内容は次のようなものだ。
開発者のワークフローを単純化するため、Firebaseのツールである「Crashlytics」が、GoogleのAndroid向け統合開発環境(IDE)である「Android Studio」に直接組み込まれる。
Crashlyticsは、アプリ起動後のパフォーマンスを追跡できるFirebaseのクラッシュレポートツールだ。クラッシュやエラー、ユーザーからのフィードバックを追跡し、次のリリースでのアプリケーションの改善につなげることができる。
これまで、開発者がそれらの問題を解決するには、CrashlyticsとIDEを切り替えながら使用する必要があった。今回Googleは、Android Studioに新しい「App Quality Insights」ウィンドウを導入し、Crashlyticsによって報告された問題を確認、調査できるようにする。エラーの原因となったコード行をピンポイントで特定することが可能になり、開発者がエディターを離れずに問題を認識し、修正することができるようになる。
Ma氏は、「開発者が作業の流れを維持し、生産性を上げたいと考えているのは誰もが知っている」と話した。
多くの開発者は、ウェブアプリの開発とデプロイに「Angular」や「Vue」「Next.js」「Nuxt」などの最新のフレームワークを使用している。しかしそれによって、アプリのデプロイメントの管理という面では複雑さが増してしまう場合がある。一部のフレームワークがフロントエンドデプロイメント用である一方、バックエンドデプロイメント向けのものもあり、開発者はそれらをまとめ上げなければならないからだ。
しかし開発者は、「firebase deploy」というコマンド1つで最新のウェブアプリをデプロイできるようになった。バックエンドの詳細を心配する時間を減らし、ウェブアプリの機能開発に時間をかけることが可能になっている。現在、Next.jsとAngular Universalで対応しており、今後さらなるフレームワークが続く予定だ。