「Linux 5.19」が公開、トーバルズ氏はAppleシリコン搭載Macからリリース
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Linus Torvalds氏は「Linux 5.19」を発表した。同氏は今回、「Asahi Linux」で動作するArmベースのチップを搭載したAppleの「MacBook」からリリース作業を行った。
同氏はリリースノートで、Linux 5.19には「特に面白いもの」はなく、「さまざまな変更点がたくさん加えられた」と述べている。
Torvalds氏によれば、今回のリリースで個人的に最も興味深かったことは、arm64の開発プラットフォームを使って作業したことだったという。同氏は以前からAppleの「M1」を搭載した「MacBook Air」を使いたがっており、「OSを除けばほぼ完璧」だと述べていた。
Asahi Linuxプロジェクトが2021年から「Arch Linux」ディストリビューションをAppleのM1アーキテクチャーに対応させる活動を行っているが、Linuxの主要メンテナーであるGreg Kroah-Hartman(gregkh)氏は、Appleの社外にはM1チップの公式な仕様を知る人物がいないため、開発は難しい作業になると予想していた。
Torvalds氏によれば、AppleのArmハードウェアと、そのハードウェアで使用できるLinux OSが実現したことで、開発プラットフォームとしてのArmの位置づけが変わったという。
同氏は米国時間7月31日に、「これは私がずっと昔から待ち望んでいたことで、Asahiチームのおかげでとうとう実現した。arm64のハードウェアでは、以前からLinuxが動いていたが、これまでは本当に開発プラットフォームとして使えるものはなかった」と述べている。
「私がAppleのハードウェアをLinuxの開発に使用するのはこれが3度目だ。かなり昔に、『PPC970』で『PowerPC』向けに開発したことがある。それから、本当に薄くて軽いマシンがMacBook Airしかなかった十数年前にも使った。そして今回は、arm64プラットフォームとして使えることになった」
同氏は、まだ「本当の作業」にはこのマシンを使っていないとただし書きを付けたものの、次に出張する時には、arm64のLinuxカーネルを試してみるつもりだと述べている。
さらにTorvalds氏は、「また大きな数字に惑わされる心配が出てきた」ため、Linuxカーネルの次のバージョンは6.0になる可能性が高いと述べている。