人材募集と雇用の多様化–Tray.ioのデータ活用方法とは
今回は「人材募集と雇用の多様化–Tray.ioのデータ活用方法とは」についてご紹介します。
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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
ローコード自動化プラットフォームを手がけるTray.ioの人材担当責任者であるMichael Kieran氏は、構造化されたデータ駆動の人材採用プロセスの導入を主導した。このプロセスにより、同社における従業員の多様化が促進されたという。
Kieran氏は「採用に関する意思決定において、データの利用は必要不可欠だが、容易であるとはまず言えない」と述べた。
多様性のあるチームや職場の実現に向けて進むのは、それが正しいことだという以上の意味を有している。これにより、イノベーションや財務実績の強化を実現できる。このことはデータによって裏付けられてもいる。そしてFast Companyによると、最初にやるべきは「多様な候補者の積極的な募集」だという。
念のために言っておこう。採用というのは重要だ。
Kieran氏は「ある従業員を採用し、報酬を支払うためにかかる総コストと、その従業員を会社に引き留めておくためのコスト、さらにはその従業員を置き換える際にかかる潜在的なコストも考慮すると、ある人材の採用に向けた意志決定は、ドルにして6桁もの金額(約1400万円以上)の物品を購入する際に匹敵すると考えるべきだ」と述べ、「人材に関する意志決定は、製品やサービスに関する場合と同様に、客観的な論理的思考とデータに基づいている必要がある」と続けた。
Kieran氏とTray.ioは、構造的な採用と名付けた手法を用いている。
Kieran氏は、「構造的な採用というのは、大局的にはその名が示す通りだ。これは単に、一貫性のある、構造化された明確な採用プロセスを作り上げ、各職種ごとに客観的な評価基準を確立することを意味している」と述べた。
同氏は米ZDNetとの最近のインタビューで以下の点について語ってくれた。
以下は、電子メールでのインタビューの内容だ。なお一部については、要約したり編集しているところがある。
——Tray.ioは採用活動にデータ駆動アプローチを導入する前、どういったことを実行していたのでしょうか?
このアプローチを導入する前は、世界のほとんどの企業がしていること、つまりわれわれの尊敬している企業が培ってきた過去の経験を優先し、採用担当チームとともに全体的な力学を調整し、最終的な意思決定には「直感」を採用していました。
これら要素によって、候補者と雇用主との間の潜在的な適合性に関して本当に有用な洞察がもたらされるため、まだまだ利用する価値が大いにあると私は確信しています。しかし採用プロセスにおいて、履歴書や、チームの力学、その候補者と「酒を酌み交わす」のがどれだけ楽しそうかという点にのみ目を向けるのは危険だと言えます。
こうしたやり方を長く続けていると、入社に至るまでの障壁が作り出され、チームの同質化が進み、組織における物の見方が画一化するため、問題解決で不利な状況が生み出されてしまいます。このため、われわれは客観的なデータに注力し、人間系への偏重を埋め合わせています。