予測困難な時代を乗り切るには働き方をデジタル化–ServiceNowが訴求

今回は「予測困難な時代を乗り切るには働き方をデジタル化–ServiceNowが訴求」についてご紹介します。

関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 ServiceNow Japanは10月20日、年次イベント「ServiceNow World Forum Tokyo」を都内で開催した。リアル開催は3年ぶりで約1500人が来場する盛況ぶり。基調講演では同社幹部やユーザー企業が働き方のデジタル化による業務効率化や生産性向上の取り組みを披露した。

 講演の冒頭には、2021年8月に同社執行役員社長に就任したJames McCready氏が登場。コロナ禍でのIT各社のカンファレンスはオンラインばかりだったが、徐々にリアル会場も併用するハイブリッド方式が増える中で、今回同社はリアル開催を主体にした。McCready氏は、「われわれの『World Forum』の世界ツアーをこの日本から再開することにした」と切り出した。

 McCready氏は、コロナ禍を通じて世界中の企業がデジタル主体の働き方に移行し、特に日本はその変化が急速に進んでいると述べ、「日本は世界第2位のIT市場であり、働き方のデジタル化を実現しつつある。ServiceNowは日本へのさまざまな投資を続けており、顧客、パートナーとともに価値を高め、世界にその取り組みを展開していきたい」と表明。ServiceNowのソリューションを日本語環境でも存分なく活用していくためのサービス開発やトレーニング、教育を推進するとともに、日本市場における同社のブランディング向上に向けたプロモーション、さらには企業顧客の経営層に働き方のデジタル化がもたらす価値への理解を促す取り組みも強化していくとした。

 McCready氏に続いて登壇したのは、ServiceNow 最高技術責任者 DevOps担当エグゼクティブバイスプレジデントのPat Casey氏。創業メンバーの1人であり、ITサービス管理に始まる同社の「Now Platform」をあらゆる業務のフローやプロセスに利用できるよう発展を推進してきた人物でもある。Casey氏は、「コロナ禍以前も何度か日本に訪れているが、今回来日して日本がデジタル社会になったと実感している。だが、リアルな出会いも大事にしたい」とあいさつした。

 コロナ禍は予測困難な時代とされたが、収束に向かうとの見通しが出るようになり、幾分そうした懸念は解消されたようにも映る。しかしCasey氏は、現在世界中で問題となる急速なインフレと円安などの通貨情勢から景気後退が懸念され、企業のビジネスや働き方に影響を与えていると指摘する。「当社が調達するデータセンター用サーバーの納期は、以前は45日ほどだったが、現在でも半年から1年を要しており、サプライチェーンにとって向かい風の状態が続いている」(Casey氏)

 また企業は、コンプライアンスやガバナンスの強化、温室効果ガスの排出抑制にも取り組なければならならない。在宅勤務の普及など働き方が変ったが、人々の意識や価値観も変ってしまった。「特に若い世代はオフィスに出社したいとは思わなくなっている。一方でオフィス勤務への回帰があり、ギャップが出ている。データ活用も以前から叫ばれるが、依然として“断片化”している。われわれはこうした現実課題に直面しいてる」と述べる。

 コロナ禍が収束に向かう期待感が高まっても、世界は引き続き予測困難な状態に置かれている。ただ、厳しいビジネス情勢下でも市場や業界を革新するような幾多のスタートアップが出現したとCasey氏。「予測が難しい時代にあって企業は既存のビジネスを維持しようとする。他方で新しいスタートアップたちがいる。大切なことはそのバランスだ。予測が困難な時代では従来のやり方に固執せず、柔軟に変化へ対応していくことが大事だ」と語った。

 Now Platformは、創業者のFred Luddy氏が、ITサービス管理の業務に忙殺されるIT部門の業務を少しでも改善するために、デジタルベースのワークフローの仕組みとして生まれた。「Fred(Luddy氏)は社員の能力を引き出すこと、だれもがビジネスアプリケーションを作れることを目指してきた。それがNow Platformで実現されている」とCasey氏。

 Now Platformをプロセスの最適化、データとサイロ(個々のシステムなど)の接続、イノベーションの加速に焦点を当てているとし、最新リリースの「Now Platform Tokyo」では、デジタルの働き方における従業員体験や顧客体験の進化、セキュリティとコンプライアンスへの対応、ESG(環境・社会・ガバナンス)など企業価値向上のための機能群を大幅に拡充させ、ユーザーインターフェースの刷新、人工知能(AI)によるインテリジェンスの活用、あらゆるユーザーがアプリケーションを容易に開発できる環境などを特徴として紹介した。

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