富士通のデジタルアニーラで開発したアルゴリズム、有効性を確認–投資ポートフォリオの最適化検証で
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富士通は、スペインの大手金融機関であるKutxabankが推進する投資ポートフォリオの最適化検証プロジェクトにおいて、同社の「デジタルアニーラ」の技術により開発された新しいアルゴリズムが有効であると確認されたと発表した。
デジタルアニーラは組合せ最適化問題を高速に解く技術で、今回のプロジェクトでは、富士通の量子インスパイアード技術「Fujitsu Quantum-inspired Computing Digital Annealer」をベースにしている。Fujitsu Quantum-inspired Computing Digital Annealerは現在の組合せ最適化問題を解くことに特化した計算機アーキテクチャを使う情報処理技術。
有効性は、同プロジェクトの第1フェーズとなる実証実験で確認された。
同プロジェクトは、スペインの企業であるQuantum Mads、およびオープンイノベーションプラットフォームであるINNOLAB Bilbaoが参画している。Quantum Madsが中心となり、富士通のデジタルアニーラを活用して問題の定式化に必要な変数の数を減らすアルゴリズムを開発した。
このアルゴリズムを用いて過去3年分の膨大なデータを処理し、現在Kutxabankが実際の業務で使用している古典的アルゴリズムと比較したところ、リターンとそれに伴うリスクやボラティリティ(株価や為替、証券などの価格の変動率の大きさや、収益率が期待通りになる度合い)の指標において大幅な改善が確認できた。
今後、2023年12月にかけてプロジェクトの第2フェーズが実施され、現在の実運用業務環境にあわせて同アルゴリズムの最適化を図っていく。