広島県、電子申請の問い合わせにチャットボット活用–24時間対応を実現
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広島県は2022年度から、電子申請システムのウェブサイトにおいて、ビースポークの人工知能(AI)チャットボット「Bebot」を活用し、電子申請の利用方法に関する対応と主要な行政手続きに関する情報提供を行っている。ビースポークが12月26日に発表した。
Bebotでは、3000万人以上が利用したチャット履歴を基に開発された自然言語処理エンジンを搭載している。同チャットボットは、分かりやすく自然な会話と高い回答精度で、県民からの質問に24時間体制で対応しているという。ビースポークは、広島県が目指してきた県民一人一人のニーズに合ったきめ細やかで多様なサービス、時間や場所に関係なくデータを提供できる「フレンドリー県庁」の実現に貢献するとしている。
政府が推進する「誰一人取り残されない、人にやさしいデジタル化」に伴い、地方公共団体のデジタル化が進められる中、「誰一人取り残されない」環境を作ることの難しさが浮き彫りとなっているという。広島県でも問い合わせ窓口や担当を設置してきたが、対応時間が限られているため、利用者が質問したい時に相談できなかったり、「対象の手続きが分からない」などの横断的な質問に窓口では対応しきれないといった問題が生じていた。また、問い合わせに関するデータの収集と解決法も求められていた。
そこで広島県は、電子申請システムに関する対応に加え、主要な行政手続きに関する情報を24時間体制で提供するBebotを電子申請システムに導入することを決定した。現在対応している質問として、電子申請システムに関する問い合わせでは、申込完了の確認、エラーメッセージの表示、「ID・パスワードを忘れた」など、主要な行政手続きに関する問い合わせでは、許可申請の方法や計画書の提出などがある。
同チャットボットは、正確さと迅速さが求められる自治体などの公共機関や交通機関を中心に、国内外のさまざまな組織で導入されている。行政機関においては、オンライン市役所、手続きの案内、危機管理、災害対応、観光案内、住民の声収集など、幅広く活用されている。膨大なチャットデータを基に現在も改善が行われており、他社のチャットボットと比べ、口語体や長い文章で自由入力された場合でも的確な回答ができるとしている。また、広島県の電子申請システムでは、日本語だけでなく英語でも情報提供を行っている。
広島県庁の職員は、Bebotへのアクセス数や問い合わせ件数、問い合わせ内容一覧などのデータを確認・分析できる。回答も管理者自身が容易に編集することが可能だ。今後は、利用履歴を活用して現時点では回答できない質問への対応を可能にし、県民の利便性向上と職員の負担軽減を図るとしている。