「Raspberry Pi」をオーバークロックしてみた

今回は「「Raspberry Pi」をオーバークロックしてみた」についてご紹介します。

関連ワード (ラズパイをより身近に、開発等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 「Raspberry Pi」の開発を担当するエンジニアたちは、パフォーマンスと消費電力、発熱のバランスを慎重に考慮してきた。

 しかし、Raspberry Piの性能をもう少し引き出したくなることもある。「Raspberry Pi 4 Model B」には、ハードウェアをオーバークロックすることで、もっと性能を引き出せる余地がある。

 チップメーカーは常に性能と電力、発熱量のバランスを取っているため、プロセッサー(CPU)やグラフィックス(GPU)チップを本来達成可能な速度よりも低速で動作させる傾向がある。

 オーバークロックとは、デバイスの設定を微調整して、本来の性能をさらに引き出し、チップに既定の設定以上の負荷をかけるプロセスのことだ。

 結局のところ、自分がお金を払って購入した潜在的な性能とパフォーマンスを解き放つことができるからだ。

 ほとんどの日常的な使用では、おそらくRaspberry Piをオーバークロックする必要はないはずだが、より困難で高負荷のワークロードの実行を計画している場合は、オーバークロックすることで、動作が少し円滑になる。今回の例では、いくつかのコマンドを実行するだけで、Raspberry Piのプロセッサーの速度を1.5GHzから2GHzにオーバークロックした。

 筆者の経験を一言で言えば、答えは「イエス」だ。

 筆者は何十台ものRaspberry Piボードをオーバークロックしてきたが、問題に遭遇したことは一度もない。

 安定性の問題が発生したり、Raspberry Piに負荷をかけすぎてハードウェアが損傷したりする可能性もあるが、本記事では、安全で承認された方法でRaspberry Piをオーバークロックする手順を紹介する。この方法を実行しても、保証は無効にならない。さらに、システムを可能な限り低温に保つため、いくつかの追加の冷却措置も講じている。

 Raspberry Piには、ハードウェアが過熱し始めたら自動的に速度を落とす機能など、ハードウェアを損傷から保護するメカニズムも多数組み込まれている。

 物理法則を変えることはできない。オーバークロックによってRaspberry Piの性能を向上させると、必要な電力と発熱量も増加する。

 とはいえ、そうした問題からRaspberry Piを保護するために、対策を講じることが可能だ。

 必要な電力が増えることについては、公式の電源や信頼できるモバイルバッテリーを使って、Raspberry Piを動かすことをお薦めする。そうすれば、ハードウェアがアイドル状態にあるときも、限界まで負荷がかかっているときも、一貫して円滑に電力が供給されるようになる。

 もう1つの考慮事項は熱だ。Raspberry Piの冷却性能は非常に優秀だが、冷却を改善することは悪い考えではない。筆者は過去の記事で、小さなヒートシンクをチップに取り付ける方法と、Raspberry Piを冷却ファン付きケースに入れる方法を解説している。

 筆者が今回のデモで使用するRaspberry Piには、冷却効果を高めるために、ヒートシンクが取り付けられている。ヒートシンクは効果的に機能しているようで、システムの温度は適切な範囲に保たれている(後で詳しく説明する)。ヒートシンクは数ドルで販売されており、短時間で簡単に取り付けることできる。

 Raspberry Piを起動して、「ターミナル」アプリを実行する。そこで以下のコマンドを入力して、Raspberry Piを更新する(各コマンドの最後に「ENTER」を押す)。

 次に、以下のコマンドを入力して、アップグレードを実行する。

 しばらく時間がかかるので、コーヒーや紅茶、コンブチャなど、活力の源となる飲み物を飲みながら、気長に待とう。

COMMENTS


Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
ハードウェアベンダーとしてカスタマーサクセスにコミット–レノボが法人向け事業戦略
IT関連
2023-06-01 04:32
競馬予想・データ分析サイト「SPAIA競馬」リニューアル–データとAI予想を強化
IT関連
2025-01-08 06:54
マイクロソフト、デジタルスキルのプログラムなど拡大–これまでに3000万人支援
IT関連
2021-03-31 13:47
キヤノンやLGも襲ったMaze、Egregor、Sekhmetランサムウェアの復号キーが公開される
IT関連
2022-02-12 00:27
コロナ禍で人気沸騰、クラブハウス “耳”の市場の争奪戦始まる
IT関連
2021-02-18 10:35
NTT Com、セキュリティリスク軽減サービス「WideAngle ASM」を提供開始
IT関連
2025-02-05 17:13
船井総合研究所、「ChatGPT」を用いた業種特化のAIチャットボットを構築
IT関連
2023-07-08 13:55
陳列事例を素早く共有–スーパーマーケット展開のヤマザワ、「LINE WORKS」導入
IT関連
2023-11-09 11:06
製造業向けAI目視検査自動化を開発–アビームとセカンドサイトアナリティカ
IT関連
2025-02-04 10:21
マイクロソフト、「Copilot in OneDrive」を5月に提供開始へ
IT関連
2024-02-08 12:35
「Proton Pass」が新機能を追加–詳細な個人情報の保存と生体認証が可能に
IT関連
2024-08-10 11:02
CEOの7割近くがサステナビリティーを成長機会と認識–ガートナー調査
IT関連
2024-06-14 14:25
ANAグループ、社内コミュニケーションアプリを開発–従業員エンゲージメントを向上
IT関連
2024-10-24 00:17
nearMeの空港送迎相乗りシャトルバス「スマートシャトル」が関西進出、関西空港・伊丹空港と京都府13地域を結ぶ
モビリティ
2021-06-30 05:25