カナダ当局が「ChatGPT」開発元の調査を開始–個人情報の扱いを懸念
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カナダのプライバシーコミッショナー事務所(OPC)は現地時間4月4日、OpenAIの調査を開始した。OpenAIは、人工知能(AI)を利用するチャットボット「ChatGPT」の開発元だ。
プライバシーコミッショナーのPhilippe Dufresne氏は、「AIテクノロジーとそれがプライバシーに及ぼす影響は、当事務所の優先事項である。われわれは、すさまじい勢いで進化するテクノロジーに遅れることなく常にその先を行く必要がある。AIテクノロジーは、私がコミッショナーとして最も重視している分野の1つだ」と述べている。
OpenAIに対する調査は、個人情報が同意なしに収集、使用、および開示されているという苦情を受けて開始された。調査は現在進行中で、それ以外の情報は明かされていない。
生成AIやOpenAIに関しては、このところ、批判や懸念の声が相次いでいる。Elon Musk氏は、米国時間3月28日に発表された公開書簡で、多数のハイテク業界幹部や、AI、コンピューターサイエンスなどの分野の専門家らとともに、「GPT-4」よりも先進的なAIシステムの開発を一時的に休止することを主要なAI研究施設に訴えた。人間社会に対する「深刻なリスク」をその理由として挙げている。
ほかの国々も、急速に普及するChatGPTの取り締まりにすでに乗り出している。中国は2月、ChatGPTへのアクセスをブロックした。同国は過去にGoogleや「Facebook」、「Twitter」などのデジタルプラットフォームも禁止している。
イタリアのデータ保護当局も現地時間3月31日、OpenAIによる同国ユーザーのデータ処理に一時的な制限を課したと発表した。当局が主に懸念しているのは、データ収集についてユーザーに適切な情報提供がなされていないこと、大規模なデータ収集を正当化する法的根拠がないこと、そして、年齢確認がされていないことだ。年齢が確認されていないために、子どもに対して「年齢と知識を考えると極めて不適切な」回答が提示される恐れがあるという。