HashiCorp、「Terraform Cloud」でノーコードプロビジョニングを一般提供–新機能を追加
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HashiCorpは米国時間4月26日、「Terraform Cloud Business」で「ノーコードプロビジョニング」の一般提供を開始したと発表した。
ノーコードプロビジョニングは、インフラストラクチャーの構築を必要とするが「Terraform」や「HashiCorp Configuration Language(HCL)」に詳しくないアプリケーション開発者などにセルフサービス型のワークフローを提供する。クラウドプラットフォームチームが用意したモジュールを使うことで、Terraform設定リポジトリーの管理やコードの記述をせずにそれらモジュールをデプロイできるようになる。
ノーコードプロビジョニングは、2022年10月に開催の「HashiConf Global 2022」でパグリックベータの提供が発表されていた。このベータ期間内で得られたフィードバックから、変数入力のドロップダウンリスト、プロジェクトへの変数セットの割り当て、プロジェクトレベルの権限範囲が今回追加された。
変数入力のドロップダウンリスト:モジュール構成の変数を入力する時、デフォルト値がこれまで表示されていなかったことから、タイプミスや許可されないインフラストラクチャー属性を設定する原因となっていた。そのため、ドロップダウンオプションに対する要望がユーザーからあったという。
現在、管理者は、インフラストラクチャーに適用される属性のガードレールを作成できる。モジュールパブリッシャーは、ノーコードプロビジョニングのためにモジュールバージョンを有効にする際、有効な入力変数を定義できる。同様の操作は、TFEプロバイダー経由でも可能。
設定後は、最初のプロビジョニング時や、既存のノーコードワークスペースの入力を変更する時、あらかじめ定義されたオプションを選択できる。入力ガードレールの例としては、承認されたクラウドリージョン、有効なインスタンスサイズ、タグなどのメタデータの期待値などがある。
プロジェクト用の変数セット:これまで変数セットの割り当ては、クラウド認証情報といった共通入力のみがグローバル(組織全体)またはワークスペースレベルで可能だった。これは、ノーコードプロビジョニングでの課題となっており、最初のプロビジョニング時にワークスペースを作成するが、ノーコードチームのためにクラウド認証情報を細かく割り当てる必要があることが背景にあった。
組織とワークスペースの間の新しい利用レイヤーとしてプロジェクトが導入されたため、ユーザーは、チームをプロジェクトに追加し、そのプロジェクトに限定した変数セットを定義できるようになった。ノーコードプロビジョニングのワークフローで作成された新規のワークスペースは、親プロジェクトに割り当てられた変数セットを自動的に継承する。
プロジェクトレベルの権限範囲:ベータ版では、ノーコードユーザーは組織全体のワークスペースを管理する権限を必要としていた。ノーコードプロビジョニングがプロジェクトと統合されたことで、プロジェクトレベルの「Admin」または「Maintain」権限を持つチームは、ノーコード対応モジュールのプロビジョニングが組織全体のワークスペース管理権限が不要で直接できるようになった。
変数入力のドロップダウンリスト、プロジェクトへの変数セットの割り当て、プロジェクトレベルの権限範囲は、ノーコードプロビジョニングの一般提供に合わせて既に利用できる。