RHELクローンOSのAlmaLinuxにMiracle Linuxが合流を発表。国内でAlmaLinuxのサポートも提供開始
今回は「RHELクローンOSのAlmaLinuxにMiracle Linuxが合流を発表。国内でAlmaLinuxのサポートも提供開始」についてご紹介します。
関連ワード (今後、無停止、設定等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、Publickey様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
Red Hat Enterprise Linux(RHEL)のクローンOSであるMiracle Linuxを開発、提供しているサイバートラストは、同じくRHELクローンOSのAlmaLinuxを開発しているThe AlmaLinux OS Foundationのプラチナスポンサーとなり、コミュニティとともにAlmaLinux OSの開発を共同で行うと発表しました。
The AlmaLinux OS Foundationの理事会メンバーにサイバートラストの執行役員である吉田淳氏が就任予定で、開発コミュニティにはすでに2名のフルタイム開発者も配置しているとしています。
MIRACLE LINUXは数年後に登場予定の次期バージョンである「MIRACLE LINUX 10」からAlmaLinuxに合流する予定です。
現在提供中のMIRACLE LINUX 8およびMIRACLE LINUX 9は同社が設定しているサポート期間終了まで継続して開発とサポートが行われます。
またサイバートラストは国内でのAlmaLinuxの有償サポートも提供します。
具体的は16年間という長期のサポート期間を設定し、パッチなどを提供する「AlmaLinux Standardサポート(仮称)」、カーネルやGlibc、OpenSSLなどの重要なコンポーネントを無停止でアップデートできる「AlmaLinuxライブパッチサービス(仮称)」、暗号化ハードウェアの有効性を認証する「AlmaLinux FIPS140-3対応サービス(仮称)」など。
サイバートラスト 執行役員本部長 鈴木庸陛氏はAlmaLinuxへの合流に関して、AmaLinuxの中立性の高いディストリビューションを作るという思いに共感したこと、ビルドシステムなどコミュニティの技術力が高いことなどを挙げた上で、今後はRHELクローンをさまざまなプロジェクトがばらばらに作るよりも協力して効率的にセキュアなディストリビューションとして開発していくことが大事になるとPublickeyにコメントしました。
The AlmaLinux OS FoudationのチェアであるBenny Vasquez(ベニー バスケス )氏は、「AlmaLinuxコミュニティとサイバートラストとの新たな提携は、日本のLinuxコミュニティをさらなる高みに持ち上げる新たな機会だと考えている」とコメントし、サイバートラストの参画に期待を示しました。
AlmaLinuxの開発を主導しているCloudLinux Inc.創業者兼CEO Igor Seletskiy(イゴール セレツキー)氏は、「サイバートラストの持つ、Linuxとオープンソースの技術やセキュリティの専門性をAlmaLinuxにもたらしてくれるものと期待している」とコメントしました。
国内ではAlmaLinuxへの注目度が高まるか
RHELクローンOSとしては、CentOSが代表的なディストリビューションとしてデータセンターなどで使われてきました。
しかしCentOSは、2021年末でCnetOS 8をもってサポート終了となりました。それ以後はAlmaLinuxとRockey Linuxの2つが有力なRHELクローンOSのディストリビューションと見られてきました。
今回、国内の有力なディストリビューションの1つであるMiracle LinuxがAlmaLinuxに合流し、サイバートラストが有償サポートを提供することで、国内でのAlmaLinuxの注目度が高まりそうです。