生成AIをめぐる狂騒、現場目線で虚実を見抜くには
今回は「生成AIをめぐる狂騒、現場目線で虚実を見抜くには」についてご紹介します。
関連ワード (CIO/経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
IT企業の最高経営責任者(CEO)が登壇する基調講演では、生成系人工知能(AI)に言及することがお決まりのパターンになった。
2022年終盤にOpen AIが「ChatGPT」を公開して以来、IT業界はAIの導入と活用に躍起になっている。
筆者は最近、ロンドンで開催されたIT関連のカンファレンスに参加したのだが、その展示会場は、上の方に大きく「ChatGPT」と書かれている看板を掲げた展示ブースで溢れかえっていた。
これはおそらく、今話題の技術トレンドをめぐる狂騒に便乗しようとする、主催者側の試みだったのだろう。
実際、その日の冒頭に行われた基調講演を聞いてみると、ある企業のCEOが、製品の発表は一際なかったにもかかわらず、AIの重要性について何度も言及していた。明らかに、AIを利用して存在感を高めようとすることが、そのイベントの全体的な雰囲気だったのだ。
もちろん、あらゆることを生成AIに結びつけようとする色気を見せていたのは、このIT企業(名前には触れないでおこう)だけではない。
米CNETの記事よれば、最近行われたGoogle I/Oの2時間の基調プレゼンテーション中に、GoogleのSundar Pichai氏やその他の幹部は、AIについて約143回言及したという。
生成AIについてできるだけ多く触れることがGoogleにとっていいことなら、ほかのIT企業にとっても、AIに一点集中するのが合理的なのだろう。
しかし、新技術をどう活用していくかを考える立場の人間からすれば、どうにかして本物と偽物を見分ける必要がある。
あらゆるIT企業がAIサービスを後付けしようとする中、現在のみならず、遠い将来にわたって自分たちのビジネスに価値をもたらしてくれる企業や製品を見分けるにはどうしたらいいのだろうか。
この記事では、4人のビジネスリーダーに、この問題にどう対処すべきか意見を尋ねた。
Eコマース大手のWayfairで機械学習担当ディレクターを務めているTulia Plumettaz氏は、どのベンダーがAIを通じて最も価値を提供してくれるかを見極めるのは、一筋縄ではいかないと述べている。
「将来どうなるかについてはさまざまな意見がある」とPlumettaz氏は言う。「私の考えでは、現時点でこの分野がどの方向に進むかを予想するのは極めて難しい」
しかし同氏は、見通しが不透明だとしても、ライバル企業が生成AIを使って競争を有利に運ぼうとしている以上、手をこまねいているわけにはいかないとも考えている。