AIがビジネス成果に結実していく「AI Everywhereな世界」に–日本テラデータ・高橋社長
今回は「AIがビジネス成果に結実していく「AI Everywhereな世界」に–日本テラデータ・高橋社長」についてご紹介します。
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日本テラデータ 代表取締役社長 高橋倫二氏
2024年に向けたIT企業のトップメッセージや年頭所感を紹介する。
2023年は、5月の大型連休明けに新型コロナウイルス感染症がいわゆる「5類」に移行し、国内経済の正常化が進んでまいりました。また、2023年を代表する大きなトピックには「生成AI」が挙げられると思います。
2022年秋にOpenAIが公開した「ChatGPT」は、その驚くほど自然な対話能力と回答生成能力で、瞬く間に多くのユーザーを獲得し、ビジネスユーザーがAIを自ら活用するまでになりました。多くの企業が生成AIの活用に業務の効率化やイノベーションの起爆剤として期待を寄せる一方で、G7広島サミットで採択された「広島AIプロセス」で、生成AIのガバナンスに向けた国際的なルールづくりの推進がなされるなど、生成AIへの大きな期待とともにさまざまなリスクもクローズアップされた年になりました。
こうした明るい話題の一方で、終わりの見えないロシアのウクライナ侵攻、そしてハマスの攻撃に端を発したイスラエルによるガザ侵攻など、世界中の人々が心を痛ませる出来事も続いています。これらに起因する地政学リスクの高まり、不安定なサプライチェーン、インフレの進行と世界的な金融引き締め、円安進行など、日本経済に対する不安要素も絶えない1年ともなりました。
Teradataは、これらの状況に対処してビジネスを継続し、成長するために尽力されている日本のお客さまに対し、データとAI/MLを含む最新のアナリティクスの力でサポートしてまいりました。
2024年は、どのような年になるでしょうか。私は、AIが本格的にビジネスに活用され、ビジネス成果に結実していく「AI Everywhereな世界」になると考えています。多くの企業で(生成)AI活用への取り組みや実用化が始まり、既に着手している企業はより広く深い取り組みを推進していくでしょう。また単なるチャット機能応用などにとどまらず、さまざまな業務アプリケーションに生成AIがAPI経由で組み込まれ、あらゆるビジネスプロセスで生成AIが使われるようになるでしょう。
生成AIに限らずAI/MLの活用は、あらゆるビジネス部門に広がり、実用化・本番運用に移行し、投資利益率(ROI)が重視されるようになります。その結果、精度や運用コストの観点から、汎用的なAI以上に、特化型のAIが活用されるようになるでしょう。AI/MLのモデルは、その質や信頼性がこれまで以上に要求され、なぜその回答なのか、バイアスはないのかといった説明責任が求められるようになります。
データ活用の分野を専門とするTeradataでは、こうして生成AIを含むAI/ML活用の積極展開が予想される2024年、実践段階においてデータに関する課題も大きく顕在化し、これに対応しないままAI/MLからビジネス成果を得ることは困難だと考えています。当社が2023年にForbesと共同で調査したところ、全世界のエクゼクティブがAI活用を推進する上で課題または障害要因としたものの上位には、データセキュリティ、プライバシー、コンプライアンスの確保、大容量かつ多様化したデータの管理、サイロ化したデータの統合と活用、データ品質の確保などとなりました。
Teradataは信頼できるAI、信頼できる統合されたデータを提供することで、お客さまのデータマネジメント、データガバナンスを推進し、データに関わる諸課題を解決し、ビジネス成果の獲得を支援してまいります。
われわれが提供する最も包括的なAI向けクラウドデータ基盤「Teradata VantageCloud」、2023年12月に発表した新製品サーバーレスAI/MLエンジン「Teradata AI Unlimited」により、企業は、データ活用を組織全体で推進し、業績を一層向上させる画期的イノベーションを実現できるようになります。また、どんな「答え(Answer)」を得るためのAI、データ活用プロジェクトなのか、から考える答えに基づくアプローチ「Answer Oriented Approach」をお勧めしたいと思います。必ずやビジネス成果を獲得し、ROIを実現することができるでしょう。
新しい年も、お客さまにとって、Teradataのソリューションが高いROIでビジネス成果を獲得し、生成AIを含む最新AI/ML活用の推進に大きく貢献できますよう、全力で尽力してまいります。