日立と名鉄、社内文書の有効活用に向けた生成AI活用の技術を検証

今回は「日立と名鉄、社内文書の有効活用に向けた生成AI活用の技術を検証」についてご紹介します。

関連ワード (ビッグデータ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 日立製作所(日立)は、名古屋鉄道(名鉄)と、名鉄グループの情報システム会社であるメイテツコムにおける社内文書の有効活用による業務効率化に向けて、生成AIを活用した技術検証を実施したと発表した。実証には、日立の生成AIの専門家が集結した組織「Generative AIセンター」も参加している。

 検証の結果、膨大な社内文書データからなる知識データベースを基に、生成AIが要点を抽出して一定のレベルで適切な回答を出力したところ、従来よりも回答精度が向上したことを確認できた。

 名鉄とメイテツコムの業務で優先度の高いものから、生成AI活用の効果が見込まれるユースケースを選定した。その上で、日立が準備したデモ環境を用いて実際に生成AIを活用し、評価・チューニングを行った。

 優先的に評価・検証を行ったのは、名鉄の70年以上にわたる社内報や創業120年にわたる社史に関する情報検索を効率化するユースケースと、過去のヒヤリハット(災害や事故に直結する一歩手前の出来事)情報を踏まえた安全な業務遂行・対策の検討を支援するユースケース。

 業務に合わせた知識データベースを作成したことで、社内報/社史の情報検索のユースケースでは、スキャンデータや縦/横が混在するテキストデータなど形式の異なる資料でも、適切に要点を抽出して一定のレベルの回答が得られた。ヒヤリハットのユースケースについても、十数万件分のデータを統合することで、単一データだけでは得られない包括的な回答が可能となり、業務経験の浅い人でも重要なインサイトを得られる可能性も明らかになったという。

 同検証は、2023年10月から2023年12月まで実施された。活用したのは印刷物のスキャンデータなどの非構造化データで構成される社内文書。自然言語処理に精通した日立のデータサイエンティストが、業務での利用を想定して最適化した知識データベースをユースケースごとに構築した。

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