日立、アジア通信大手シングテルと戦略的提携拡大–DXとAI適用加速へ

今回は「日立、アジア通信大手シングテルと戦略的提携拡大–DXとAI適用加速へ」についてご紹介します。

関連ワード (データマネジメント等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 日立製作所(日立)は、企業のDXとAI導入を加速させる通信技術グループのシングテルとの戦略的提携を拡大すると発表した。

 シングテルの新興成長事業部門Digital InfraCoが主導する今回の提携は、日本およびアジア太平洋地域における次世代データセンターとGPUクラウドの構築に焦点を当てる。Digital InfraCoは、シングテルの地域データセンター部門のNxera、海底ケーブル、衛星通信、Paragonプラットフォームなど、地域内のAI導入を推進する上で重要な事業を展開している。さらに、2024年後半には、AI開発に不可欠なGPUをサービスとして提供する、GPU-as-a-Service(GPUaaS)事業を開始している。

 具体的な取り組みとしては、「次世代データセンターの共同開発」と「GPUプラットフォーム、AIノウハウを活用した企業向けアプリケーションの開発」が挙げられる。

 次世代データセンターについては、シングテルのNxeraと日立が、日本およびアジア太平洋地域でのデータセンター共同開発機会を調査・検討する。クラウドとAIのさらなる成長を見据え、高効率かつ高品質なデータセンターマネジメントを通じて、スマートで環境に配慮した、持続可能なデータセンター運用を目指す。シングテルのデータセンターに関する専門知識と、日立のデータセンター機器製造、グリーン電力ソリューション、ITシステム運用管理などの幅広い技術が活用される。

 企業向けアプリケーション開発では、日立がシングテルのGPUaaSを自社のAIアプリケーションやAIワークロードに活用することを検討する。まずは、日立社内でシングテルのサービスを利用し、その効果を検証。その上で顧客の環境に配慮した、電力効率の高い設計・運用方式を確立する。その後、シングテルのGPUクラウドやParagonプラットフォームと、日立の生成AI技術やプラットフォームを組み合わせたエンタープライズアプリケーションの共同開発を検討する。

 AIやクラウドサービスの需要が高まる中、日本はアジア太平洋地域でも最大かつ最も急成長しているデータセンター市場の一つであり、2028年には市場規模が50億米ドルに達すると予測されている。

 シングテルは、この成長市場におけるビジネスチャンスを捉え、顧客サービス向上とグローバル展開強化のため、戦略的パートナーシップを重視している。一方、日立は、長年培ってきたIT、OT、プロダクトに関する技術とノウハウを生かし、社会イノベーション事業を推進している。特に、生成AIによる新たなイノベーション創出と、電力需要や環境負荷の課題解決を両立させることは、日立にとって重要なミッションとなっている。

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