PKSHAグループとTOPPANエッジ、RAGサービスを共同開発–生成AIの回答精度向上を図る
今回は「PKSHAグループとTOPPANエッジ、RAGサービスを共同開発–生成AIの回答精度向上を図る」についてご紹介します。
関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
PKSHA WorkplaceとTOPPANエッジは9月25日、生成AIの回答精度を向上させる検索拡張生成(RAG)サービスを共同開発したと発表した。同サービスは、企業が保有する業務マニュアルや事務規程類を生成AIが参照する際に、元データをAIが読み取りやすい形式に構造化し、最適化されたアルゴリズムで読み取るもの。これにより生成AIの回答精度を向上させるという。
今回の取り組みにおいてPKSHA Workplaceは、AIソリューション「PKSHA LLMS」による技術力・開発力や、「PKSHA AI ヘルプデスク」で培ってきた社内ナレッジマネジメントの運用ノウハウを提供する。またTOPPANエッジは、BPOなど、金融機関のバックオフィス業務の受託により培った金融業務の知見や、幅広い業界の企業・団体におけるドキュメント加工・運用の実績とノウハウを提供した。
生成AIを企業の業務効率化に活用する際は、参照データの構造化とアルゴリズムのチューニングが重要となる。同サービスでは、両社の技術により、これらの両面からサービス設計をすることで、各工程を単独で設計した際と比較して高い回答精度を実現できたという。また、企業のマニュアルなどのドキュメントは膨大な量になることがあるが、AIリーダブル化に特化した独自の生成AI専用ツールを用いることで、大量のドキュメントを一括で構造化できる。
両社は、静岡銀行の協力の下、行内規程類やマニュアルを題材に同サービスの実証実験を実施した。その結果、ドキュメント正解率が87.3%から95.4%に、チャンク正解率(質問に対する回答の根拠が含まれるテキストの塊まで検索できた割合)が63.2%から84.6%に向上し、一般的なRAGと比較して回答精度が約2割向上したという。
今後、サービス提供の第1弾として、PKSHA AIヘルプデスクに新RAGサービスを活用できる新プランを搭載し、10月から金融業界を中心に共同で販売を開始する。