AIコミュニケーションツール、具体的な用途と導入や運用のポイント

今回は「AIコミュニケーションツール、具体的な用途と導入や運用のポイント」についてご紹介します。

関連ワード (AIコミュニケーションツールの最新事情、特集・解説等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 最新のAIコミュニケーションツールには、テキストだけでなく、音声や画像など、多様かつ複数機能を組み合わせた手段で問い合わせや回答が可能なソリューションも登場しており、ユーザーにストレスのない顧客体験(CX)を提供することや、窓口担当者の業務効率に役立っています。

 本連載の最終回では、AIコミュニケーションツールの効果的な活用方法や、成果を出すための運用上の注意点について紹介します。

 チャットボットは、企業の業務活用において定着してきました。特にAIチャットボットは、それまでのシナリオ型と違ってフリーワードで質問できるため、CXの向上に貢献しています。

 また、DXの後押しもあり、顧客対応をAIのテクノロジーで自動化するニーズが広がってきています。問い合わせ窓口やカスタマーサポートを代替する際に役立つものとして、人が対応している状況に近づけるために、AIを活用したボットサービスを組み合わせ、自然なコミュニケーションを目指せるサービスも増えています。それでは、どのようなユースケースがあるのかを見ていきます。

 例えば、ガスや水道、電気などの生活インフラに関わる手続きは、引っ越しシーズンが繁忙期にあたり、問い合わせ窓口がひっ迫します。また、手続きの中には、氏名、住所、部屋番号などを漢字表記で正確に聴取する必要があるため、音声(ボイスボット)だけでは、内容をカバーし切れないケースもあります。

 そのような際に、テキスト入力(チャットボット)機能で補いながら対応することで、1回の問い合わせ対応の中で、待ち時間なく(ページ遷移や、メール・電話など複数の手段を行き来するという煩わしさ)対応を完了させることができるようになります。

 自動車のバッテリー切れやパンクなどの故障受付を自動化したい際に、ボイスボットだけでは車両の停車位置の聞き取りが難しいという課題があります。この場合もカメラ機能と組み合わせて、ナンバープレートを撮影し、光学文字認識(OCR)モードで自動入力してユーザーを特定することが可能です。さらに、GPSやマップ機能を利用して車両位置を自動で割り出すことができるようになります。

 先に挙げたような、複数の機能を組み合わせてAIコミュニケーションを活用するケースでは、カスタマーサポートやコールセンターに加え、自治体の住民サポート・地域活性化を目的として実際に取り入れられてきています。

 例えば、引っ越しで転入/転出の手続きを行う際に、必要な書類や注意事項を聞きたいために市役所などに電話をする人が多くいます。窓口業務を行っている職員の負担軽減として、ボイスボットで受付し、必要書類や注意事項をテキストでも回答することで、業務効率化と同時にユーザーにとっても利便性(待ち時間の軽減、24時間対応が可能)が上がります。

 人事系や福利厚生、また情報システムなどに関する社内問い合わせをAIにより自動化することで、24時間いつでも社員が知りたい情報を得ることが可能になります。社員ごとに状況が違っても、ボイスとテキストで分かりやすくナビゲーションし、社員の利便性向上と問い合わせ対応の効率化を推進することにも活用できます。中には、「Microsoft Teams」や「Slack」といったチャットツールと連携することも可能なものもあり、電話に加えて、テキストコミュニケーションも併用できます。

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