OpenAI、AIエージェント「deep research」を発表–ウェブリサーチを自動化
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OpenAIは米国時間2月2日、多段階のリサーチを代行してくれる人工知能(AI)エージェント「deep research」を発表した。このAIエージェントは、ウェブから大量の情報を収集し、それらの情報をまとめて包括的なレポートを作成できる。一度指示を出すだけで、deep researchがすべての作業を自律的に行うため、まるで自分の指示に従ってくれるリサーチアナリストがいるような感覚だ。
deep researchのベースは、ウェブ閲覧とデータ分析に最適化されたバージョンの「OpenAI o3」モデルだ。o3の高度な推論能力を活用することで、deep researchはウェブ上にある大量のコンテンツ(テキストや画像など)を検索して解釈し、ユーザーのニーズに合わせたレポートとして出力できる。
レポートの生成にかかる時間は5〜30分程度と、作業内容によって異なる。ただし、ユーザーはその間に別の作業ができるため、ワークフローの生産性が最適化される。完成したレポートはチャット上に出力されるほか、今後数週間のうちに、画像やデータを可視化したものも出力できるようになる予定だ。
OpenAIによると、同じ作業を人間が行えば数時間はかかるという。さらに、このエージェントは、通常なら何度も検索しなければ見つからないようなニッチな情報を、うまく探し出せるように設計されている。
OpenAIが考えるdeep researchの対象ユーザーは、金融、科学、政策、エンジニアリングなどの分野でもっぱら知的作業に従事し、信頼性の高い徹底した調査を必要とする人々だ。すべてのレポートに出典が明記され、エージェントの思考プロセスの要約が記載されるため、ユーザーは情報を自分で再検証できる。
deep researchを実行するには大きなコンピューティングパワーが必要となるため、現時点でこのAIエージェントを利用できるのは「ChatGPT Pro」のユーザーに限定されている。このプランに加入して月額200ドル(約3万1000円)を支払えば、最適化されたバージョンのクエリーを最大100回利用できるほか、「ChatGPT」と動画生成AIの「Sora」を無制限に利用したり、予約などの基本的なブラウザー操作が可能なAIエージェント「Operator」を利用したりできるといった特典も提供される。
その次にdeep researchが提供されるのは、「ChatGPT Plus」と「ChatGPT Team」のユーザーとなる予定で、続いて「ChatGPT Enterprise」プランのユーザー、無料ユーザーの順に提供が開始される予定だ。また、より小規模ながら効率的なモデルを用いた、さらに高速でコスト効率の高いバージョンを提供する計画もあると、OpenAIは述べている。