「Claude」が最も多く活用される業務タスクは?–Anthropicがチャット内容から調査
今回は「「Claude」が最も多く活用される業務タスクは?–Anthropicがチャット内容から調査」についてご紹介します。
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AIの導入拡大は、長期的に労働市場へどのような影響を与えるのか。Anthropicはそれを解明しようとしている。
Anthropicは米国時間2月10日、同社が立ち上げた取り組み「Economic Index」の一環として初のレポートを発表し、同社の生成AIモデル「Claude」を利用する従業員や、活用されているタスクの種類を調査した。同社のアプローチは、未来を予測しようとする多くのAIや労働に関する研究とは異なり、職種ではなく業務タスクの類似性、アンケート回答ではなく実際のチャットボットへの問い合わせ内容に着目した。
「仕事ではしばしば、特定のタスクやスキルが共通している。例えば、視覚パターン認識は、デザイナーや写真家、セキュリティ担当者、放射線科医などが行うタスクである」と、同社はレポートの発表で説明する。
Anthropicは、プライバシー保護のための独自システム「Clio」を用いて、Claudeの無料/プロ版ユーザーがチャットボットと交わした100万件の匿名化された会話を分析。Clioは各会話を米国労働省の2万件の作業タスクのデータベース「O*NET」(Occupational Information Network)にマッピングし、各会話において「AIの役割を最もよく表している」タスクを特定したという。会話の内容は、芸術やメディア、コンピューターや数学、ビジネスや金融などの職種カテゴリーに分類された。
ソフトウェアエンジニアリングのタスクがデータセット内のクエリー(問い合わせ)の大部分を占めており、会話の37.2%がデバッグコードやネットワークトラブルシューティングなどに関連していた。この結果は、Claudeがコーディングを得意とするモデルとして位置付けられていることを踏まえると、ある程度予想できる。次に多いクエリーのカテゴリーは、執筆と編集に関連しており、10.3%を占めていた。Anthropicは、このカテゴリーをコピーライティングのような「芸術、デザイン、スポーツ、エンターテインメント、メディア」の仕事として分類した。
この調査では、これら2つの職種カテゴリーが米国経済に占める割合はそれぞれ3.4%と1.4%に過ぎず、事務や営業などよりもはるかに少ないが、AIの使用率ははるかに高いことが観察された。科学や教育の分野でも、経済界での浸透率に比べてAIの使用率が高いことが示された。
プログラミング以外のこれら4つのカテゴリーにおける主なタスクには、映画やテレビなどのエンターテインメント制作、研究、教材作成などが含まれた。