CPUを使わない新種のAI推論ハードウェアを開発するイスラエルのNeuRealityが8.4億円調達

今回は「CPUを使わない新種のAI推論ハードウェアを開発するイスラエルのNeuRealityが8.4億円調達」についてご紹介します。

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本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。

イスラエルでAI用のハードウェアを開発するNeuRealityは、現在のCPU中心のやり方を捨てることによってAIの推論プラットフォームを改善するという新しいアプローチに挑戦している。同社は米国時間2月10日、ステルスを脱して800万ドル（約8億4000万円）のシードラウンドを発表した。投資家グループは、Cardumen CapitalとクラウドファンディングのOurCrowd、Varana Capitalなどだ。さらに同社は同日、IntelのAI製品グループのゼネラルマネジャーで、Intelが買収したNervana SystemのCEOだったNaveen Rao（ナヴィーン・ラオ）氏を同社の取締役会に迎えたことを発表した。

創業者でCEOのMoshe Tanach（モシェ・タナハ）氏とオペレーション担当副社長のTzvika Shmueli（ツヴィカ・シュムエリ）氏、そして超大規模集積回路（VLSI）を担当する副社長のYossi Kasus（ヨシ・カサス）氏らは、タナハ氏はMarvellとIntelに、Shmueli（シュムエリ）氏はMellanoxとHabana Labs、そしてカサス氏もMellanoxに在籍していたなど、いずれもAIとネットワーキングに関する豊富な経験がある。

NeuRealityが構築する独自AIプラットフォームの考え方は、そのベースに創業者チームのネットワーキングとストレージに関する知識と、今日の業界におけるハードウェアの生産技術に対する知見がある。今回の発表に先立つインタビューでタナハ氏はNeuRealityのアーキテクチャの詳細には触れなかったが、その一般的な考え方は、ハイパースケールなクラウドやデータセンターのオーナーが彼らのMLモデルを、CPUがボトルネックにならないより高性能なアーキテクチャにオフロードできるプラットフォームを構築するというものだ。

「私たちは、ストレージとネットワーキングの世界から持ち込んだたくさんのテクニックを組み合わせています。たとえばトラフィックマネージャーはEthernetのパケットのために何をしているか。それを私たちはAIに応用しているのです。私たちのアプローチは、必要とされるエンジンを軸とするボトムアップの方式です。今日そこでは、ニューラルネットワークのプロセッサーが使われていますが、私たちの手中にはAIコンピューターエンジンの次の進化形があります」とタナハ氏は説明する。

タナハ氏によると、その結果得られるシステムは、ベーシックなディープラーニングをオフロードしただけで15倍のパフォーマンス、パイプラインの全体をそのプラットフォームへオフロードすればさらにもっと高性能というものだ。しかもそれは、アクセラレータの人工的なベンチマークではなく、アーキテクチャ全体の現実世界でのユースケースにおける結果だ。

NeuRealityはまだ若い企業で、Xilinx FPGAをベースとする実動プロトタイプはあるものの、完全に独自のハードウェアソリューションを提供できるのは2022年の冒頭だという。NeuRealityが狙う顧客はクラウドプロバイダーの大手だが、データセンターや、詐欺の検出など特定の問題に挑戦しているソフトウェアソリューションのプロバイダー、さらに今後のOEMやODMも対象になる。

タナハ氏によると、同社はXilinxと共同で同社カスタムチップのための基礎を作った。しかしそれを先進的なノードなどの上で実装しようとすると費用が大きいため、同社はそのために次の資金調達をすでに検討している。

タナハ氏は次のように語る。「人類はすでに、日常生活の中で大量のAIを消費しており、その量は今後5年間で指数関数的に成長を持続するでしょう。すべての企業や組織がAIにアクセスできるためには、費用的に誰もが導入できるインフラストラクチャを作り、病気の治療や公共の安全、そして教育の向上などのために、イノベーターたちが気軽にAIを使ったアプリケーションをデプロイできるようにする必要があります。NeuRealityの技術はそのような進歩をサポートし、世界を誰にとってもよりスマートに、よりクリーンに、そしてより安全にしていけるでしょう。AIのインフラストラクチャとAIaaSの費用が障壁になることは、もはやありません」。

画像クレジット：NeuReality

画像クレジット：NeuReality

【原文】

NeuReality, an Israeli AI hardware startup that is working on a novel approach to improving AI inferencing platforms by doing away with the current CPU-centric model, is coming out of stealth today and announcing an $8 million seed round. The group of investors includes Cardumen Capital, crowdfunding platform OurCrowd and Varana Capital. The company also today announced that Naveen Rao, the GM of Intel’s AI Products Group and former CEO of Nervana System (which Intel acquired), is joining the company’s board of directors.

The founding team, CEO Moshe Tanach, VP of operations Tzvika Shmueli and VP for very large-scale integration Yossi Kasus, has a background in AI but also networking, with Tanach spending time at Marvell and Intel, for example, Shmueli at Mellanox and Habana Labs and Kasus at Mellanox, too.

It’s the team’s networking and storage knowledge and seeing how that industry built its hardware that now informs how NeuReality is thinking about building its own AI platform. In an interview ahead of today’s announcement, Tanach wasn’t quite ready to delve into the details of NeuReality’s architecture, but the general idea here is to build a platform that will allow hyperscale clouds and other data center owners to offload their ML models to a far more performant architecture where the CPU doesn’t become a bottleneck.

“We kind of combined a lot of techniques that we brought from the storage and networking world,” Tanach explained. Think about traffic manager and what it does for Ethernet packets. And we applied it to AI. So we created a bottom-up approach that is built around the engine that you need. Where today, they’re using neural net processors — we have the next evolution of AI computer engines.”

As Tanach noted, the result of this should be a system that — in real-world use cases that include not just synthetic benchmarks of the accelerator but also the rest of the overall architecture — offer 15 times the performance per dollar for basic deep learning offloading and far more once you offload the entire pipeline to its platform.

NeuReality is still in its early days, and while the team has working prototypes now, based on a Xilinx FPGA, it expects to be able to offer its fully custom hardware solution early next year. As its customers, NeuReality is targeting the large cloud providers, but also data center and software solutions providers like WWT to help them provide specific vertical solutions for problems like fraud detection, as well as OEMs and ODMs.

Tanach tells me that the team’s work with Xilinx created the groundwork for its custom chip — though building that (and likely on an advanced node), will cost money, so he’s already thinking about raising the next round of funding for that.

“We are already consuming huge amounts of AI in our day-to-day life and it will continue to grow exponentially over the next five years,” said Tanach. “In order to make AI accessible to every organization, we must build affordable infrastructure that will allow innovators to deploy AI-based applications that cure diseases, improve public safety and enhance education. NeuReality’s technology will support that growth while making the world smarter, cleaner and safer for everyone. The cost of the AI infrastructure and AIaaS will no longer be limiting factors.”

Image Credits: NeuReality

（文：Frederic Lardinois、翻訳：Hiroshi Iwatani）

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