「Clubhouse」の音声データが中国当局に漏れる可能性が浮上、開発元はセキュリティ強化を実施

今回は「「Clubhouse」の音声データが中国当局に漏れる可能性が浮上、開発元はセキュリティ強化を実施」についてご紹介します。

関連ワード (Clubhouse(製品・サービス)、SNS / ソーシャル・ネットワーキング・サービス(用語)、VPN(用語)、中国(国・地域)、暗号化(用語)、音声等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


Rafael Henrique/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

日本でもにわかに話題となり、あっという間に一部の人々に浸透した感のある音声チャットサービスClubhouseですが、その会話データが中国政府に流れている可能性が浮上し、セキュリティ対策の強化が行われています。

問題を発見したスタンフォード大学の研究者によれば、Clubhouseの開発者Alpha Explorationはサービス提供のために上海を拠点とするソフトウェア企業Agoraのサーバーをバックエンドとして利用しており、さらにユーザーごとにユニークなClubhouse IDとチャットルームIDが平文でやりとりされることから、Agoraが生の音声データにアクセス、保管できる可能性が高いことがわかったとのこと。

IDが平文で流れているということは、Clubhouseのトラフィックを眺めていれば、どのチャットルームに誰が集まっているかを簡単に知ることができます。また会話のメタデータがすべて中国に流れてから中継されていることで、中国当局がこれを国家安全保障上の脅威だと見なせば、中国の法により音声データを含むすべてを複製し政府に提供させることができてしまいます。

当然ながらAgora側はこの報告を否定し、データを保存することもなければ、音声データそのものが米国内にあれば中国政府がそれを入手することもできないと反論しました。Alpha Explorationもサービスを開始の際「プライバシーの取り扱いに関する事情を考慮し、中国ではサービス提供をしないことを決めた」と説明しています。

しかし、中国国内のユーザーがClubhouseアプリの入手方法を見つけ出し、中国政府が先週、アプリの使用を禁止したことは、それが中国でも利用できていたことを意味します。

音声データが仮に中国国内の他の企業を介していたとすれば、当局がそれを手に入れることもできるはずです。ただ、研究者らはAlpha ExplorationがAgora以外の中国企業を利用しているとの証拠はないとしており、いまのところ中国政府には会話内容が渡るようなことはない模様です。

ただ、Alpha Explorationは中国国内でのサービス使用に成功したユーザーについても保護するとしており、「アプリが中国国内のサーバーに情報を送信しないよう、暗号化措置を追加する」と述べました。暗号化はサードパーティーの企業に依頼し72時間ほどで完了するとしており、中国からユーザーに関する情報やデータを取得することは難しくなるはずです。

ただ、サービスを提供していない中国国内でそれを利用できたユーザーは、おそらく都心部に住む富裕層と考えられ、中国当局の監視の標的になる可能性があります。いまはまだ招待制で、端末が比較的高価なiPhone向けにしかリリースされていない状況ですが、サービスが収益化を見据えて成長を続け、あらゆる人が安心して利用できるようにするためには、暗号化対策を追加し安全性の高さをユーザーにアピールするのは重要なことです。

(Source:Stanford Internet Observatory。Engadget日本版より転載)

関連記事
・Appleのティム・クック氏がアドテックは社会の破滅をもたらすと警告、同社アプリトラッカーのオプトイン機能を擁護
・サードパーティーがユーザーデータを知らぬ間に収集する副次的監視の時代を終わらせよう
・中国で人気が出すぎたClubhouseがつかの間の検閲回避を経て利用禁止に
・Clubhouseと中国、ライバルアプリや生まれつつあるクローンそして政府による情報管理
・プライバシーポリシーへの懸念で欧米で人気のSignalとTelegramは中国国内でも(いまのところ)拡大中
・プライバシーがテック企業の新たな競争の場に
・Zoomがセキュリティを巡る「虚偽」主張問題で連邦取引委員会と和解
・Zoomが待望の無料ミーティングのためのエンドツーエンド暗号化を開始するが機能制限多数
・人気の無料VPNではプライバシーは保護されていない
・TikTok、WeChatをめぐる騒動と、米中間で広がるデジタル格差
・TikTokのファクトチェック、米国でのIPO、中国の所有権、そして5000億円超の税金
・中国が考える「データセキュリティの世界標準」が明らかに
・TikTok禁止を予期して世界中でVPNの人気が急上昇、なぜ?
・インド政府がTikTokなど中国企業の59のアプリを禁止すると発表
・Zoomが中国政府の要請で人権活動家のアカウントを一時停止したことを認める

音声 - Wikipedia

音声 (おんせい)とは 人 の 声 、すなわち人が 発声器官 を通じて発する 音 である。 基本要素として 母音 と 子音 がある。�

音声とは - コトバンク

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 - 音声の用語解説 - 声帯で発した音は,喉頭から上の方につながっている咽頭,口腔,鼻腔,いわゆる付属管腔の影響を受けて,われわれの聞いているような音声となる。ヒトは付属管腔の形を変えて種々の音を発し,知能とも相まって言語音をつくりだした。日常会話...

テキスト→音声 変換(読み上げ)【無料】 - CMAN

音声変換のソフトウエア 音声変換にはオープンソースの「Open Jtalk」を使用しています。名古屋工業大学を中心に開発されたオープンソースでModified BSD license.(修正BSDライセンス)で公開されており、無料で商用利用も可能です。

音声・映像チェック - Benesse

音声・映像チェック 音声・映像チェック 音声・映像チェック お使いのブラウザ(Unknown Web Browser)は推奨ブラウザではありません。ご案内している推奨ブラウザをご利用ください。 閉じる ...

クラブハウスだけじゃない!知られざる急拡大「音声ビジネス ...

音声の分野において世界的に遅れていた日本。しかし、先月突如現れた音声界の黒船「Clubhouse」は、たった1週間で10万人を超えるユーザーを獲得した――。“黒船”の出現のみならず、ラジオ局やスタートアップ、さらにはGAFAも参入しにぎわいを見せる音声市場。音声市場の変遷と予測、さらには各プレーヤーの構図までを徹底解説していく。

話題の音声SNS「Clubhouse」ってどうなの?1週間使ってわ …

■連載/石野純也のガチレビュー 2021年1月下旬に、日本でにわかに流行り出したのが、音声SNSの「Clubhouse」だ。同サービスは米国発で、アプリ自体は2020年4月ごろから英語圏で広がり始めていた。そのアプリが...

Windows 10でも日本語の音声入力ができるようになるみたい …

 · 音声認識とは簡単に言うと、入ってきた音声を過去の音声パターンデータと比較して一番近い言葉を当ててるだけです。これで無限とも言える ...

話題の音声SNS「Clubhouse」はなぜ人々の心を掴むのか ...

「Clubhouse(クラブハウス)」が日本国内に旋風を巻き起こしている。 “音声版Twitter"とも呼ばれる同アプリが日本のアーリーアダプター達に目を付けられ、盛り上がりを見せている。なぜ、こんなにも急速に人々の心を掴むことに成功したのか、考えられる3つの理由を紹介する。

音声SNS「Clubhouse」のはじめかた | マイナビニュース

音声のみでコミュニケーションするSNS「Clubhouse(クラブハウス)」が、国内で使われ始めてから爆発的な人気となっています。ClubhouseとはどんなSNSなのでしょうか。その概要とアカウントの登録方法を説明します。

音声・映像のスマート化で差別化を図る、ビデオ会議用 ...

原文はこちらセミナー情報や最新業界レポートを無料でお届けメールマガジンに登録 ボットではない場合はこの欄を空のままにしてください: 関連記事はこちら 電力業界からエネルギー領域のスマート化を実現、「中科類脳」が約16億円...

COMMENTS


Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
郵便料金の値上げによる請求書発行の追加費用は年間100万円超–Sansan調査
IT関連
2024-04-27 03:45
MS、「One Outlook」を今春発表か–さまざまなデバイス向けの「Outlook」を統合
IT関連
2022-01-27 06:24
Clubhouse、招待制ようやく終了 新ロゴも披露
アプリ・Web
2021-07-23 03:55
パロアルトネットワークス、「Prisma Cloud」最新版を発表
IT関連
2022-02-02 15:20
第5回:最近よく聞く「ジョブ型」とは–ジョブ型人事制度の傾向と対策
IT関連
2022-02-01 15:08
データの保護は大丈夫か? 法的リスクに備えたセキュリティ対策を考える
IT関連
2022-12-06 15:45
「APM」「Prometheus」「SLO/SLI」–システム監視に急増する新ワード
IT関連
2022-05-24 17:50
アルプスアルパインと宇都宮大学、映像の空中表示と空中入力を同時に実現した「ステルス空中インターフェース」開発
IT関連
2022-01-20 16:57
Clubhouseが同社初となるクリエイター用収益化機能をテスト開始
ネットサービス
2021-04-07 02:28
[速報]Google Cloud、MEANスタックをマネージドサービスで提供する新サービス発表。MongoDBとの協業で。Google Cloud Next '22
Angular
2022-10-12 17:03
主役はビジネスユーザー–SAPがローコードの「SAP Build」発表
IT関連
2022-11-17 22:54
【コラム】スタートアップ社員はバイデン大統領のキャピタルゲイン増税案に注目すべきだ
パブリック / ダイバーシティ
2021-05-11 10:10
キヤノンITS、ERPの「スーパーストリーム」を吸収合併
IT関連
2023-08-30 11:45
米CISAとFBIが米国の衛星ネットワークへの脅威を警告、Viasatへのサイバー攻撃を受け
IT関連
2022-03-20 02:38