ウィズセキュア、マルウェアミュージアム開設へ–サイバー犯罪との闘いにおける行動と協力を促す
今回は「ウィズセキュア、マルウェアミュージアム開設へ–サイバー犯罪との闘いにおける行動と協力を促す」についてご紹介します。
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フィンランドに拠点を置くWithSecureの日本法人ウィズセキュアは7月4日、今秋移転予定のヘルシンキの新社屋1階にミュージアム・オブ・マルウェア・アート(MuMA)を11月に開設すると発表した。
多くの人々は、サイバーセキュリティは自分たちの日常生活とはややかけ離れたものと感じていると同社は述べる。MuMAは、現実世界のサイバー脅威からインスピレーションを得たアート作品を展示し、インスピレーションを与える展示物として技術データを具象化することで、こうした状況を変える。
同社で主席研究員を務めるMikko Hypponen氏は、MuMA開設において多くのサイバーセキュリティリサーチャー、脅威インテリジェンスのエキスパート、そしてクリエイターたちと協力し、マルウェアをアート化したという。「サイバーセキュリティは個人ではなく、社会全体が認識して責任を負うべきもの」と同氏はこのプロジェクトについて述べ、「私たちのゴールは、サイバーセキュリティの認知を向上させ、人々にとって親しみやすいものにすること。サイバーセキュリティを可視化し、理解しやすくすることで、人々にサイバー犯罪との闘いにおける行動と協力を促すことができると信じている」と続ける。
MuMAでの最初の展示物となる「Threatscape」は、実際の脅威データに基づいたインタラクティブな作品で、5月にヘルシンキで開催された同社年次イベント「SPHERE24」で披露された。高度なAI技術を活用したThreatscapeは、来場者がサイバー脅威を視覚的に捉え、マルウェアをキャッチし、これらの脅威がどのように動作するかについてのインサイトを得られるようにしたもの。
また、WithSecureでは、史上最も悪名高いウイルスである「ILOVEYOU」の彫刻をPC用マウスを使って制作する。この彫刻は、マルウェアの人間的要素と心理的影響を強調することを目的とするものだという。使用済みのマウスを寄贈することで、これまでの最大のサイバー脅威の1つを表現する作品に貢献することができると同社では述べ、マウスの寄贈を希望する場合は、press-jp@withsecure.comまで連絡してほしいとしている。
クリエイティブエージェンシーであるUnited Imaginationsとのコラボレーションにより、MuMAにおける最初の展示物の制作のために、数名の国際的なアーティストが選出されている。このミュージアムの開設は、全ての人にとってサイバーセキュリティを身近で魅力的なものにするというWithSecureのミッションにおける重要な一歩と同社はアピールする。