「Windows 11 2022 Update」、パスワード関連のセキュリティが強化

今回は「「Windows 11 2022 Update」、パスワード関連のセキュリティが強化」についてご紹介します。

関連ワード (セキュリティ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 Microsoftが新たにリリースした「Windows 11」のアップデート「Windows 11 2022 Update」(Windows 11 22H2)では、「Enhanced Phishing Protection」(強化されたフィッシング保護)機能が導入されており、ユーザーが安全ではないアプリやウェブサイトにパスワードを入力したことを自動的に検出し、「Microsoft Defender for Endpoint」を介して管理者にその旨を通知するようになっている。

 この機能は同社の「SmartScreen」テクノロジーに基づいており、Windows 11 22H2のコンシューマーと法人双方のユーザーを対象としている。

 ユーザーが信頼できないウェブサイトやアプリに認証情報を入力すると、「Windows」はユーザーにその旨を警告するとともに、管理者に対して該当パスワードが使用された日時と場所の記録を報告する。

 MicrosoftのSinclaire Hamilton氏は、「Windows 11が何らかのフィッシング攻撃を防御すると、同じ攻撃を受けているその他のアプリやウェブサイトとやり取りしている他のWindowsユーザーを保護するために、その脅威インテリジェンス情報が共有されるようになる」と同社ブログで説明している。

 SmartScreenは、コンシューマー向けの「Microsoftアカウント」とともに、「Active Directory」や「Azure Active Directory」、ローカルパスワードによって管理されているアカウントでも機能する。

 同機能は、ユーザーに対してパスワードの変更が必要である旨を即座に知らせるとともに、安全でないかたちでパスワードが使用されたことをMicrosoft Defender for Endpointのポータルを通じて自動的にIT部門に報告するようになっている。

 フィッシングは、アプリやウェブサイト、ドメインへのログインにパスワードが用いられている限り存続する問題だ。Hamilton氏も「攻撃者は押し入ってくる(break in)のではなく、ログインしてくるのだ」と記している。

 Bill Gates氏は、将来的にパスワードの利用が減少していくだろうという予想を2004年に述べていたが、それは誤りだった。それどころかパスワードの利用は、新たなオンラインサービスを使うたびに増えている。現在、MicrosoftやApple、Googleなどは「OAuth」と「FIDO2」という規格をサポートし、パスワードレス化と二要素認証への道を切り開こうとしている。MicrosoftはWindows 11 22H2において、「Smart App Control(スマートアプリコントロール)」の許可リストといった、防御に役立つセキュリティ関連機能のデフォルト化に注力している。また同社は、Windows 11のSMBサーバーにおけるレートリミッターという、パスワード攻撃の速度を大幅に引き下げる対策のデフォルト化に向けたテストを実施している。

 Hamilton氏は「SmartScreenは、フィッシングサイトや、フィッシングサイトに接続するアプリに対するパスワードの入力のほか、あらゆるアプリやウェブサイトにおけるパスワードの再利用、そして『メモ帳』や『ワードパッド』『Microsoft 365』アプリへのパスワード入力を検出して保護するようになっている」と記している。

COMMENTS


Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
AWS、WebアプリケーションからAmazon S3にアクセスできるUIコンポーネント「Storage Browser for S3」、オープンソースとして公開
AWS
2024-09-09 05:35
目指したのは圧倒的に使いやすいデータ活用環境–NTTドコモが構築したデータ基盤とは
IT関連
2024-02-28 18:27
三井住友海上、給与システムを刷新–全従業員約2万人が対象
IT関連
2022-12-20 20:47
Intel、なつかしの「Macくんとパソコンくん」のMacくん俳優でMacをディスるCM5本立て
企業・業界動向
2021-03-19 12:51
日本マイクロソフト、「Microsoft Purview」の新機能–社内の漏えいリスクなどに対応
IT関連
2023-09-30 17:39
マイクロソフト、AIで「Teams」を強化へ–「背後に映る部屋の美化」などが可能に
IT関連
2023-11-17 09:40
月桂冠、日本酒の飲みくらべを推奨するAI診断アプリ–オージス総研と共同開発
IT関連
2021-01-15 16:38
富士通とIHI、新たな環境価値流通プラットフォーム実現に向けて共同事業プロジェクト
IT関連
2022-04-14 19:13
アップル、AIサーバーのセキュリティテストに約1億5000万円の報奨金
IT関連
2024-10-29 08:18
災害地域で高速通信回線を確保するための移動基地局車「THOR」をベライゾンが発表
EnviroTech
2021-07-08 20:39
「Ponta経済圏」でかなえる、オンラインとリアルを横断した広告効果測定
IT関連
2023-05-24 06:32
庭の水やりで身近なIoTを体験、自動水やりシステムの構築 〜給水をLINEで通知〜 :名刺サイズの超小型PC「ラズパイ」で遊ぶ(第43回)
アプリ・Web
2021-07-23 07:18
Vercel Web Analyticsが正式機能に。Google Analyticsのようなサードパーティのスクリプトやクッキーによるトラッキングが不要
運用・監視
2023-06-22 05:05
Next.jsの開発元Vercel、Edge FunctionsでWebAssemblyのサポートを発表
JavaScript
2022-08-30 05:43