オープンテキスト、バックアップサービス発表–Microsoft 365などのSaaSが対象
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オープンテキストは3月1日、バックアップ/リカバリーサービス「Carbonite Cloud-to-Cloud Backup」(Carbonite C2CBU)を発表。各SaaSに格納した業務データを都内に設置したデータセンターでバックアップ/リカバリー環境を提供する。4月1日から提供する予定。
同社は多数のIT企業を買収してきたが、オープンテキスト 常務執行役員 セキュリティデータマネジメント事業統括 伊藤誉三氏は現在「インフォメーションマネジメント企業として、デジタルコンテンツ&プロセス管理、ウェブ/デジタルメディア管理、SCM(サプライチェーン管理の)高度化とBtoBネットワーク強化、そしてセキュリティの4つの領域で事業を展開している」と説明した。今回のCarbonite C2CBU以外にも複数のセキュリティソリューションを扱う同社は4月1日のローンチに合わせて、さらなる事業拡大を目指す。
2019年にOpenTextに買収されたCarboniteは、個人向けオンラインバックアップ製品を長年扱ってきた企業だが、2022年にOpenTextブランドへ統合され、Carbonite C2CBUのリリースに至った。
Carbonite C2CBUは「Microsoft 365」「Google Workspace」「Salesforce」「Box」「Dropbox」を対象に従業員が作成したデータをオープンテキストがAmazon Web Services(AWS)に構築したクラウドストレージに日次でバックアップする。
オープンテキスト セキュリティデータマネジメント事業本部 ソリューションコンサルティング部 マネージャ 柿本伸吾氏は「サイバー攻撃に対する耐性、対応力、回復力が求められている」と述べながら、自社のレジリエンスフレームワークを紹介した。Carbonite C2CBUは下図の「保護」と「復旧」を担う。
SaaSデータの保護が重要なことは改めて述べるまでもない。大手SaaSベンダーは責任共有モデルを土台にサービスを運用している。例えば、AWSはクラウドインフラ(ストラクチャー)の責任を負うが、「Amazon Elastic Compute Cloud(EC2)」に展開したインスタンスはあくまでも企業の責任範囲。
そのため、各企業がSaaSで使用するメールや顧客の連絡先、売り上げといったデータは自社で保護しなければならない。Microsoftも30日以前のデータ復元はバックアップソリューションの利用を推奨している。
通常であれば問題ないが、従業員の退職に伴って削除したIDにひも付くデータやランサムウェア感染からの復帰は長期のバックアップデータが必要だ。その点、Carbonite C2CBUは、Carboniteブランドらしく、日次のバックアップデータを基本的に無制限で保持できる。
柿本氏は「同種の他社製ソリューションはMicrosoft 365対応が多いものの、(Carbonite C2CBUのように)BoxやDropboxまでサポートするサービスはわれわれだけ」と主張した。Microsoft 365やGoogle Workspace、Salesforceのバックアップは各SaaSのID数で課金し、BoxとDropboxはストレージ容量ベースの課金となる。