日本IBM、全社的なDXを推進する「次世代型BPOサービス」を発表
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日本IBMは11月8日、デジタルトランスフォーメーション(DX)を全社規模で推進するための基盤として「次世代型ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)サービス」を発表した。同サービスを活用することで、業務移管とテクノロジーを活用した自動化を同時に導入し早期効率化・コスト削減を図ることができるとしている。
従来の定型業務のアウトソーシングに加え、バックオフィス部門やシェアードサービスセンター(SSC)の高度化、リスキリング・配置転換を包括的に支援する。また経理・人事業務のみならず、サプライチェーンマネジメント(SCM)や顧客関係管理(CRM)、さらには企業固有の業務まで幅広く受託する。
このサービスは、(1)最新テクノロジーの活用による自動化と組織横断的なDX推進、(2)「共創パートナー」として、アウトソーシング、バックオフィス部門とSSCの高度化、リスキリング・配置転換を包括支援、(3)人事・経理など従来のBPO領域に加え、SCM、CRM、企業固有の業務まで、多様な領域をサポート、という3つの特徴を持つ。
(1)では、単なる業務の受託ではなく、ロボティックプロセスオートメーション(RPA)や光学文字認識(OCR)、人工知能(AI)などを活用して自動化を進め、業務標準化も組み合わせることで効率化を推進する。また、プロセスマイニングツールを活用することで、データに基づき継続して業務効率化エリアを特定し、さらなる自動化を進めるとともに業務プロセスを可視化して管理業務を軽減していく。さらにAIを活用し業務を自動化していく「インテリジェントワークフロー」というコンセプトにより、組織をまたいだ最適なオペレーションや人の介在を極小化したフロントエンドのワークフローなどを開発する。
(2)では、顧客と共同でバックオフィス業務の高度化に向けた基盤を整備し、業務改革を遂行する体制強化と人材育成に取り組むことで、業務部門やSSCがプラットフォームとなって継続的なイノベーションや業務の専門性を提供し、付加価値創出を実現していく。また再配置計画、人材育成計画とBPOを統合的に計画し包括的に支援する。これによりそれぞれの職種での業務分担変更が可能となり、全社でのコア業務への配置転換を実現できる。
(3)では、SCMについて多くが内製化されているサプライチェーン関連オペレーションの自動化・効率化、そしてインテリジェントワークフローを活用した他社連携による高度化を行う。CRMについては、顧客体験の変革を実現する仕組みの設計や構築に加え、継続的にPDCAサイクルを実行するための業務運用サービスを提供する。またコールセンターやカスタマーサービスにおいても、AIやデジタルチャネルの活用などによる入電数削減施策を含むサービスを提供していく。
なお、日本IBMでは、全国の顧客の変革を推進するために、IBM地域DXセンターの那覇を中心に、札幌、仙台、北九州、中国地方へとBPOサービス拠点も拡大していく。