週休3日制の機運、英国で高まる
今回は「週休3日制の機運、英国で高まる」についてご紹介します。
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英国では、合計で2600人の従業員を抱える企業100社が週休3日制を求めるキャンペーンに賛同したという。
これらの企業が賛同した「4 Day Week Campaign 2022」というキャンペーンは、給与はそのままに週32時間、4日間労働という勤務形態への移行を呼びかけるものだ。
1週間の労働日数を削減するという機運は、少なくとも一部の国々では徐々に高まってきている。
例を挙げると、フランスでは2000年に週35時間労働制が導入され、週に35時間を超えて働いた労働者には、「労働時間短縮」(RTT:Reduction du Temps de Travail)という名目での補填(ほてん)を義務付ける政策が導入されている。例えば、1週間に39時間働いた場合、半日休む権利が与えられる。とは言うものの、フランスにおけるすべての従業員に週35時間労働制が適用されているわけではない。この法律は、失業率を引き下げ、労働力に柔軟性をもたらすことを目的としている。
一方、英国のキャンペーンは、週休3日制に移行することで、企業は生産性の向上を図る必要に迫られる、つまり同じ成果を従来よりも短い時間で達成しなければならなくなると主張している。また、この制度によって、人材を引き付け、維持できるようになるとしている。
このキャンペーンに参加した企業の中で最大となる、Atom Bank、マーケティング企業のAwinはいずれも英国内におよそ450人のスタッフを抱えている。
Awinの最高経営責任者(CEO)Adam Ross氏が英The Guardianに語ったところによると、週休3日制への移行は「同社の歴史において最も大きな変化を生み出すイニシアチブの1つ」だったという。
同氏は「この1年半で、従業員の心身の健康が大幅に向上しただけでなく、顧客サービスや顧客関係とともに、人材関係や人材維持にもポジティブな影響があった」と述べている。
Atom Bankは2021年11月に、給与の削減を伴わない週休3日制に移行し、週の労働時間を32時間にした。同社によると、求人に対する応募件数は500%増加し、2022年8月実施の従業員調査では92%が生産性が向上したと回答したとしている。また、クラウドファンディグプラットフォームのKickstarterも週休3日制を導入している。